職種については、タイトル(役職)ごとの具体的な業務・実務の内容や求められる役割、さらには上位役職へのプロモーション(昇格)要件の理解もしておきたい。

 書籍・デスクトップリサーチなどを通じて、業界の全体像把握や主要プレーヤーについて理解をするだけでなく、知人・友人へのインタビューを元に公開情報だけでは得ることができないやりがいや苦労についても知っておくと良いだろう。

 業界や職種の理解があるからこそ、一貫性のある志望動機に繋がり、面接での高い評価を得ることができる。

 例えば、「商材やサービスに限定された提案しかできず、顧客の本質的な課題解決に従事したい。そう感じたきっかけは、製造業向けに営業活動をしており、ITやデジタル面での課題を一番に感じていたが、商材が決まっているため自社では貢献できなかった」という形で、現職とコンサルの根本的な違いと、自身の原体験にまで言及できることがポイントだ。

 さらには、議事録や課題管理表、最終報告資料や提案資料などの実際にコンサルタントがアウトプットする資料に触れてくことも強くおすすめする。

「コンサルとはどういうイメージか」「営業職とコンサル職の違いは何だと思うか」などのような質問は、コンサル理解を確認するための最たる例だが、このような質問に対して「企業の戦略を描く仕事」や「組織の文化を変革する」のみの抽象的な回答に終始してしまいそうな場合、具体成果物を通じて、より理解を深めることに時間を費やしていただきたい。

「週次で開催されるクライアントとのミーティングにて、課題管理表を用いて案件の進捗状況を報告する」といった形で、具体的なプロジェクトでの動きまでイメージを湧かせることができる。

営業職出身者がコンサル選考を通過するには?
鍵となる「たった1つのスキル」

 コンサルタントとの協業経験やシステムエンジニアとしての経験がない状況から、どのように難度の高い選考を突破していくのだろうか。営業経験者にとって鍵となるのは、「コミュニケーションスキル」である。

 コンサルティング業務は、モノやサービスなど明確な商材を持つわけではなく、強いて言えばコンサルタント1人1人が商材となる「ピープルビジネス」である。そのため、顧客との関係構築は自社のビジネスを成長させる為に必須となる。

 顧客と良好な関係を構築し、継続して引き合いをもらう為にもコミュニケーション力はロジカルシンキングや業界・テクノロジー知見と同様、あるいはそれら以上に重要となる。