3月10日は緊張している高校生が多い!?卒業式どころではない納得のワケ『ドラゴン桜2』(c)三田紀房/コルク

三田紀房の受験マンガ『ドラゴン桜2』を題材に、現役東大生(文科二類)の土田淳真が教育と受験の今を読み解く連載「ドラゴン桜2で学ぶホンネの教育論」。第130話は、大学入試における「試験終了後の過ごし方」について考える。

「合格発表待ち」で気がゆるむと…

 東京大学現役合格を目指す龍山高校の生徒たち。二次試験を直前に控える中、人間関係のわだかまりを解消し、気持ちを新たにするのだった。

 現実世界では国公立大学入試の前期日程も終わり、一息ついた受験生も多いはずだ。早稲田や慶應など私立大学の合否も発表され始め、SNSでも各大学の入試の感想がみられるようになった。

 試験当日から合格発表までの間は、過ごし方に悩む受験生も多いのではないか。長い勉強づけの日々から解放されたような、されていないような奇妙な感覚になる。保護者としてもどのように声をかけたらいいか迷うかもしれない。

 試験が終わった解放感で、生活リズムが崩れるのは避けた方がいい。気温が急激に暖かくなる季節というのもあるが、ここで体調を崩すことも、もしかしたらあるかもしれない。待ちに待った(?)卒業旅行などのイベントや、大学の入学手続きにまで尾を引く可能性もある。家庭内でしっかりと管理することが大事だ。

 国公立志望の場合、後期試験に影響が出るだけではすまない。この期間に勉強が身に入っていないと、保護者としても「前期で落ちていたら」と考えかねない。とはいえ、前期日程終了後もそれまでと同じ熱量で受験勉強を継続できている人はごく少数だ。どうしても何か新しいことをやりたいなら、英語がおすすめだ。大学に入ってからも学習するため、「前期で受かってたら無意味だな」と考える心配がない。

卒業式への心構え

漫画ドラゴン桜2 16巻P169『ドラゴン桜2』(c)三田紀房/コルク

 仮に第一志望の国公立に落ちた場合、後期日程で国公立大に挑戦するか、私大に進学するか、あるいはもう1年頑張るかなど多くのことを考えるだろう。周りが浮き足立っている中で、ついつい短絡的に「新しい環境に身を置きたい」と考えてしまう受験生も少なくないと思われる。

 だが、大学進学は将来に大いに影響を及ぼす選択。保護者自身の経験も踏まえながら、きちんと話し合うことが大事だ。

「私立には行かない」と受験生本人が断言している場合であっても、もしお金に余裕があるなら、念のため入学金を振り込んでおく手もある。国公立一筋だったが、土壇場で私大への入学を決めたという友人もいる。合格発表と振込期限の日程次第ではあるが、できるだけ選択肢を増やすのは悪いことではない。

 最後に、二次試験前期日程から合格発表までの間に卒業式がある場合について考えよう。中には勉強を優先して卒業式を欠席するという意見も少数ながら聞くが、受験本番と被らない限りはできるだけ出席しておいた方がいい。単に思い出づくりというだけではない。「卒業式に出席しなかった」というだけで、勉強に集中できなくなったり、将来的に引け目を感じてしまったりするからだ。

 受験大学と卒業式の日程によっては、学校で合格発表を迎えるケースもある。特に東大や京大、一橋大学などの合格発表である3月10日に卒業式を控える進学校では、卒業式どころではない異様な緊張感が漂うという。

 いずれにせよ、合格発表から入学にかけては、さまざまな事務手続きでてんやわんやになる。急に1人暮らしを始める家庭もあり得る。あらかじめ合否で場合わけをしたスケジュールを複数パターン準備しておき、必ず保護者と受験生本人の両方が確認することが肝心だ。

漫画ドラゴン桜2 16巻P170『ドラゴン桜2』(c)三田紀房/コルク
漫画ドラゴン桜2 16巻P171『ドラゴン桜2』(c)三田紀房/コルク