2万人をみてきた組織開発コンサルタント・勅使川原真衣氏の著書『組織の違和感 結局、リーダーは何を変えればいいのか?』が刊行。坂井風太氏も「革新性がある」と絶賛した同書の内容を、抜粋・再構成して特別公開する。

組織の違和感Photo: Adobe Stock

簡単にわかり合えるならいいけれど

 何も言わずとも互いに理解し合って「あうんの呼吸」でやれるなら、それは素晴らしいことです。

 ですが当然、人と働けば、簡単にはわかり合えないことばかりです。

 それを「個人」に良し悪しをつけるのは、終わりがありません。

 そこで一番確実なのが、違和感に注目することです。

 違和感をキャッチした瞬間というのはまさに、相手との「当たり前」の違いが顕在化した瞬間。それを自覚できれば、自分や相手のことをより良く知ることができます。

交通整理のための「4タイプ」

 違和感を起点にして、職場の多様な人の「当たり前」「ちゃんと」「普通」を交通整理することのほうが、よっぽど効果的です。

 そのために、どんなことに違和感を持ちやすいか、でタイプ別に分類することを提案しています。

 心理学的な診断はさまざまありますが、その種類は、「あけっぴろげ」「シャイ」「人への関心が弱い」「人への関心が強い」という4象限に分けるというもの。

 近いほど「あうんの呼吸」で理解しやすく、遠いほどすぐにわかりあうことが難しい。

 お互いがどう違うかによって、コミュニケーションの方法や細かさを調整していく、ということです。

個人を憎まないための相性把握

 たとえば、「あけっぴろげ」で「人への関心が弱い」タイプが真逆の相手と接するときは、相手から「すぐ怒る、怖い、キツい」というイメージを持たれがちです。

 この場合、笑顔と穏やかな口調を意識し、日頃の感謝・ねぎらいの言葉を忘れないことが有効になってきます。

 また、「シャイ」で「人への関心が強い」タイプが真逆の相手と接するときは、抽象的な意見や、飛躍したアイデアを述べがちなことに抵抗したい場面もあるかもしれません。

 しかし、全否定すれば相手はすぐにやる気を失います。いいところを簡潔に伝えることが大切です。

 つまり、それぞれの相性を理解してしまえば、つべこべ論評するのではなく、あとは環境を調整すればいいだけということ。

 そうすれば、個人を憎まずトラブルを未然に防ぐこともできるし、早期に解決することだってできます。