住み替え・リフォーム・老人ホーム 終の住み家の選び方#4Photo:PIXTA

特集『終の住み家の選び方』(全21回)の#4では、持ち家を活用して住み替え(買い替え)と老後の生活資金を同時に確保する道として、代表的な「リバースモーゲージ」「リバースモーゲージ型住宅ローン」「リースバック」についてメリットとデメリットを解説。実は今、リースバックについてはトラブルが増えている。(ダイヤモンド編集部論説委員 深澤 献)

自宅を担保に融資を受け
毎月利息のみを返済する

 持ち家がある場合、それを活用して住み替え(買い替え)と老後の生活資金を同時に確保する道がある。

 まずはリバース系融資。これには「リバースモーゲージ」と「リバースモーゲージ型住宅ローン」がある。

 リバースモーゲージとは、自宅を担保に融資を受けるというもの。借り入れ中は毎月利息のみを返済すればいい。借りた本人が亡くなったら自宅を処分して元金を一括返済する仕組みだ。融資の使途は自由なので、自宅はあるが現金収入が少ない高齢世帯にしてみれば、亡くなるまで自宅を手放さずに一定の生活費を確保できる。子供がいないなどで自宅を残す必要がない人にはメリットが大きい。

 ただし、自宅評価額は土地部分に基づくため、マンションでは基本的に利用できない。また、借入限度額は担保となる自宅評価額の50%程度と、一般の住宅ローンに比べて低い。金利上昇によって借入限度額に達する時期が早まるリスクがあり、長生きすると亡くなる前に借入限度額に達してしまう可能性もある。

 次ページでは、「リバースモーゲージ」のほか「リバースモーゲージ型住宅ローン」「リースバック」についてメリットとデメリットを解説する。特にリースバックは昨今、トラブルも多く報告されていて注意が必要だ。