◆脳トレより「腸活」と「睡眠」? 一生クリアな脳を保つ人がやっている、お掃除部隊のカンタンな操り方
「人の名前が出てこない」「今やろうとしたことを忘れた」――そんな日常の些細な物忘れは、もしかすると脳からのSOSかもしれません。『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)は、7000人の脳を診察し、3000本以上の論文を読破した専門医が「一生ボケない脳のつくり方」を徹底解説した1冊。カギとなるのは、脳の免疫細胞「ミクログリア」。生活習慣の乱れによってミクログリアが暴走すると、認知症の引き金になる一方、上手に味方につければ、いつまでも若々しい記憶力を保つことができるのです。難しいトレーニングは必要ありません。【血圧】【食事】【睡眠】【速歩】【呼吸】【お酒】という毎日の生活を見直すだけの6つの習慣術で、100歳まで健やかな脳を育てていきましょう。
※本稿は、『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【脳の専門医が教える】「認知症」になるか否かは何が決める? 脳を掃除する「ミクログリア」のすごい3つの仕事Photo: Adobe Stock

異変を逃さない「24時間稼働の高感度レーダー」

ミクログリアは驚くほど「芸達者」で、3つもの重要な仕事を脳内で同時にこなしています。

第一の仕事は、「脳内の監視役」。ミクログリアは、普段はじっと動かず、タコの足のように長い突起(アンテナ)を四方八方に伸ばし、周辺の神経細胞に異常がないか、24時間体制で厳しくパトロールしています。そして、ひとたび異常を察知すると、即座にその姿を変え、現場へ急行します。ここからが、ミクログリアの真骨頂です。

有害物質を跡形もなく飲み込む「究極の自浄作用」

第二の仕事は、「貪欲な掃除屋」。現場に駆けつけたミクログリアは、マクロファージ(大食い細胞)としての能力をいかんなく発揮。不要になった細胞の死骸やゴミ、脳内で発生した有害なタンパク質の残骸などを、文字通り「食べて」掃除し、脳内環境をクリーンに保ちます。

脳という絶対聖域を死守する「鉄壁の防衛部隊」

第三の仕事は、「屈強な防衛役」。同時に、侵入してきた細菌やウイルスといった外敵を見つけると、即座にそれらを「食べて」処理。大切な神経細胞を外敵から守る、強力な免疫機能を発動するのです。

健康寿命のタイムリミットを握る「舞台裏の支配者」

このように、ミクログリアは「監視」「掃除」「防衛」という3つの重要な役割を担い、神経細胞が伸び伸びと、元気にその能力を発揮できる環境(舞台)を必死に整えています。だからこそ、私は断言したいのです。ミクログリアのコンディションこそが、あなたの「脳の健康状態」、ひいては「健康寿命」そのものを決めている、と。