――それらの両立支援制度は、どのぐらいの社員が利用していますか。
川中 2025年の利用状況は、ストック介護休暇の取得者が21人(平均取得日数14.7日)、介護休職(介護休業)が6人、介護休暇が14人でした。従業員数は約5000人ですので、まだ多いという状況ではありません。
介護当事者の社員が登壇
苦労や工夫を共有するセミナーを開催
――25年の育児・介護休業法の改正では「早い段階での情報提供」が義務付けられましたが、どのように対応していますか。
木名瀬 改正前の17年から、知識・情報の提供に積極的に取り組んでいます。介護の基礎知識を身につけることを目的に「介護と仕事の両立セミナー」と「介護と仕事の両立に関するe-learning」を実施しています。
セミナーは年1〜2回、全社員に公募して開催し、約1時間半のプログラムを組んでいます。例えば両立のポイントやお金にまつわることなど、その回ごとにテーマを設定して、専門家を招いてレクチャーしてもらっています。
ダイバーシティ推進部の木名瀬氏
あわせて、仕事と介護の両立をしている社員が登壇し、両立の上で大変なことや工夫を伝えるパネルディスカッションや参加者による座談会などを組み込んでいます。座談会では毎回、活発に意見が交わされています。
直近2年は当社と同様の課題感を持っている複数の会社と合同で開催していますが、25年は約500人が参加しました。介護体験者からの話の幅も広がり、参加者からは「リアルな経験談が参考になる」と好評です。
e-learningは外部コンテンツを活用しています。フル視聴で60分ほどのものが中心で、介護への心構えや基本的な介護の流れ、介護施設についてなどを学べるものを選んでいます。
全社員を対象としていて、必要なときに見ることができるセーフティネット的な位置づけとなります。「スマホで通勤途中に気軽に見ることができる」「内容が濃くて役立つ」といった反響が寄せられています。
22年には、介護の基本的知識(介護サービスの種類、料金例、コミュニケーションのポイントなど)を網羅した全32ページの「介護と仕事の両立ハンドブック」を作成し、ポータルサイトで公開しています。







