ワーク・バリューの11要素とは
(1)職場の物理的環境
職場を包む物理的環境にこだわりをもつ人もいる。
周辺で目立っている高層ビルにオフィスがあるのが誇らしかったり、新しくてきれいなオフィスで働くのが快感だったり、おしゃれなデザインが嬉しかったりする。
物理的環境の快適さにこだわるタイプは、古ぼけた外観で、外壁もそこらじゅう崩れたり剥がれたりしているオンボロ雑居ビルに通うのは、とても憂うつなはずだ。共用トイレの掃除を当番でやらされるのがイヤ、という話も聞いたことがある。そこまでオンボロでなくても、いかにもセンスの悪いインテリアに囲まれると気分が滅入って、モチベーションが上がらない。
(2)職場の雰囲気
労働者にとっての最大のストレス源は、職場の人間関係だと言われる。一方で、心を癒しストレスを軽減させてくれるのも人間関係だ。職場の人間関係がピリピリしていてストレスに満ちたものか、それとも温かい気持ちの交流があり心地よさに満ちているか。それによって職場の雰囲気は180度違ったものになる。
昼間のほとんどの時間を職場で過ごすわけだから、職場の雰囲気は多くの人にとって無視できない要因と言える。とくに職場を自分にとっての重要な居場所にしているタイプは、職場の仲間との心の交流や一体感を求めるため、職場の雰囲気は重大な関心事となる。
(3)上司との関係
上司との関係というのは、仕事の任され方や評価のされ方に大いに影響し、それが仕事のやりがいや待遇面にまで影響するため、多くの人にとって深刻な関心事といえる。
上司との間に良好な関係が築ければよいが、価値観や性格が合わない場合は、非常に辛いものがある。何かにつけて温情で動く日本の風土からして、自分に好意的でない上司から能力や成果を正当に評価してもらうことはなかなか期待しづらいものだ。上司との間のぎくしゃくした関係は、転職動機の大きな要因にもなる。
(4)プライベートとの両立
ワーク・ライフ・バランスが大事だと言われる時代になり、若い人たちの間では、組織のために生きるといった考え方は希薄になっている。むしろ、1度きりの人生なのだから自分のやりたいことをして楽しまないと損だ、プライベートのない仕事だけの人生なんてつまらないと考える人が増えている。
プライベートとひとくちに言っても、その過ごし方は非常に多様化している。家族と出かけたり、一緒に寛いだりするのを1番の楽しみとするタイプ。学生時代の友だちや職場の仲間と食事したり、飲みに行ったり、ショッピングしたり、旅行したりするのを何よりも楽しみにするタイプ。鉄道オタクや映画マニアのように1人で趣味に浸るのを楽しみにするタイプ。おしゃれな喫茶店や美術館でゆったり過ごす時間を大切にするタイプ。
いずれにしても、仕事のためにプライベートを犠牲にするのが当然といった組織風土のもとでは納得がいかないという人たちも少なくない。







