仕事として“考える”ことは当然だ。重要なのは「考え抜けるか?」ということ。「このアイデアは本当に正しいのか?なぜそうなのか?他に選択肢はないのか?」と徹底的に突き詰めて“考え抜く”こと。

 それを意識しているかどうかで、これからのキャリアで鍛えられる思考力や自信がまるで変わる。それができる人は周りからも一目置かれ、「〇〇さんは1人で沈思黙考して考え抜けるのがすばらしいね」とあるパートナーも評価していた。

 具体的には、何かの判断に対して意見を求められた際には、ただ選択肢の候補を出すだけでなく、選択肢を客観的に比べるための基準をしっかり定め、1つひとつの評価を吟味する。そして、「私は××と思います、それは□□と△△と考えるためです」と、端的に言葉にできるまで考えを詰め切る。

 そうすれば、いざ突っ込まれたときでも、「A案とB案をこうした基準で比較しますと、今回はA案がよいと思います」と説明できる。他に質問が来ても「あ、それはC案のパターンですが、そこには不備があって…」とスムーズに返せる。考え抜くぶんだけ、言葉にも態度にも“自信”が宿る

 考え抜かないまま「まぁ、いいや」で済ませるクセがついてしまうと、根本的な思考力はいつまでも身につかない。クライアントに伝える言葉や自分の振る舞いに、自信も伴わない。

 これはコンサルタントとしての存在感(プレゼンス)を左右する致命的な差として現れる。そしてキャリアを積むほどに、その差はどんどん大きくなる怖さがある。“考え抜く”という意識は、コンサルタントの入口に立った段階から持つことが欠かせない。

優れたアウトプットを見抜く
「鑑識眼」を磨こう

 ここまで解説してきた示唆の導き出し方は、提案の質を高めることにもつながる。そして、どれだけ良質なものが提示できるかを自分で判断する「セルフレビュー力」も身につけておきたい。日々の資料作成は、その実践に最適だ。

 日々作成する資料の質を本質的な意味で高めるためには、単に体裁レベルの見返しだけでは足りない。