住宅ローンの変動金利「なんとかなる」は禁物 

 国土交通省が毎年発表している「住宅市場動向調査(令和6年)」によると、住宅ローンの年間返済額は分譲戸建て住宅で約132万円、分譲マンションで約126.5万円(いずれも新築の場合)だ。そして住宅ローンの金利タイプは、85.9%が「変動金利型」を選んでいる。※三大都市圏での調査

 住宅ローンの変動金利は日銀の政策金利の影響を受けて、各金融機関がそれぞれ決めている。ネット銀行では長らく低金利競争を続けてきたが、今は引き上げの方向だ。 

 金利が上がっても5年間は返済額の変更を行わない「5年ルール」を適用する銀行もあるが、それでは元本が減るスピードが遅くなるだけだ。借り入れ当初より総返済額が増えてしまう可能性がある。

 今後の金利動向は不明だが、マイナス金利時代に戻ることはまず考えられない。「とはいえ、まだ余裕があるし、金利が少しくらい上がってもなんとかなる」は危険だ。

 余裕があるなら、そのぶん繰り上げ返済用の資金を貯め始めよう。金利の様子を見つつ、住宅ローン減税の期間が終了した頃に繰り上げ返済をするのも一つの方法だ。FPなどの専門家にシミュレーションしてもらうといいだろう。

 これから住宅ローンを借りるという人は、返済額がいずれ上がる想定でシミュレーションすることが大事だ。返せるギリギリで借りてはいけない。マイホーム購入を考えるのは、子供がまだ小さく、食費や教育費がそれほどかからない時期が多い。

 将来、金利上昇とともに返済額が上がった頃には、生活費は今よりずっと増えているはずだ。それでも返せるローンにしておかないと、あとあと後悔することになる。