対照的にJFLの舞台で戦う滋賀のレイラック滋賀、三重のヴィアティン三重はJ3クラブライセンスも取得していた点も踏まえてJリーグへの最短距離にいた。しかし、成績面で苦戦を強いられてきた。

 たとえば滋賀が新たな経営体制のもとで臨んだ2023シーズン。積極的な選手補強も奏功し、前シーズンが最下位だったとは思えないような快進撃を続けた滋賀は三重との運命の最終節を迎えた。

車椅子で応援に駆けつけた最後の試合
ショックな結果にも「頑張って」と励まし

 キックオフ前の時点で2位につけていた滋賀は、三重に勝てば初めてのJ3・JFL入れ替え戦に進める状況にいた。そして前半15分までに2点をリードしながら、残り5分で痛恨のPKを献上。これを決められて同点に追いつかれ、そのまま引き分けて3位に後退してシーズンを終えた。

 滋賀に関わる誰もがショックに打ちひしがれた状況で、敵地・三重へ車椅子で応援に駆けつけていた麗さんは、ファウルでPKを与えてしまった角田駿を励ましている。角田本人が明かしてくれた。

「(体調的に)かなりつらかったんだろうけど、そういった姿はいっさい見せずに、むしろ僕に『頑張って』と言ってくださいました。ものすごく強い方だったと今でも思っています」

 この三重戦が、麗さんが観戦した滋賀の最後の試合になった。直後に体調を崩した麗さんは緊急入院し、翌年1月10日に母校の滋賀医科大学で、河原さんと4人の子どもを残して天国へ旅立った。

 河原さんは翌11日に、いま現在も7万人超のフォロワーを持つ麗さんのオフィシャルブログ「女医R~そんな女の独り言~」を代筆。訃報を報告するとともに、生前に語られていた故人の想いを綴った。

<生前、彼女は2つの事を言っていました。
1つ目は「麗ビューティー皮フ科クリニックを継続すること」
2つ目は「レイラック滋賀FCをJリーグにあげること」
それが私の生きてきた証を残せるからと、、、。>(原文ママ)