でも、やりたいことがない人に思い出してほしいのが、過去の「悔しかったこと」「できなかったこと」「コンプレックスだったこと」です。
私たち人間は、満たされている状態より、欠けているものを満たそうとするエネルギーのほうが強く、持続性があります。
さらに、エネルギーが十分に満たされると、そのエネルギーは自然に行き場を求めます。それが3要素の「方向」になるのです。
先ほど、3要素を、(1)方向、(2)方法、(3)エネルギー、の順で説明しましたが、「方向」を定めるために、まずは「エネルギー」を満たす選択肢があることを知っておいてください。
ここで「スピルバーグ効果」をご紹介します。
私は2025年の毎日新聞の記事で初めて知りました。ある特定大学を対象に、合格者と不合格者の「卒業後」を追跡した結果、少なくとも経済面で差異はありませんでした。つまり、不合格になっても、合格者と同じ程度の活躍ができると推論されました。
プリンストン大学の経済学者アラン・クルーガー氏による説ですが、第一志望だったUCLA、USCの受験に失敗し、カリフォルニア州立ロングビーチ校に入学した映画監督スティーブン・スピルバーグにちなんで、「スピルバーグ効果」と呼ばれています。
『定年5年前からの「やってはいけない」 1万人の体験談からわかった「後悔しない会社人生の終え方」』 (大塚 寿、PHP研究所)
第一志望の高校にも大学にも進学できなかった私は、このスピルバーグ効果におおいに励まされます。かつての挫折、心に引っかかっていること、再チャレンジしたいことは一見ネガティブかもしれませんが、これからの人生をポジティブに生きる動力源、気力の源として利用しない手はありません。
変えられない過去を嘆くのではなく、むしろ、これからの人生の推進力にしてしまおうではありませんか。







