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「昇給したのに、手取りが増えていない」「社会保険料が高すぎる」と、給与明細を見て愕然とするビジネスパーソンは少なくない。だが、手取りが増えない原因は本当に高齢者医療費や社会保険料なのか?医師の和田秀樹氏は、問題の本質は日本経済の構造と、富を循環させない税制にあるという。※本稿は、和田秀樹『「高齢者ぎらい」という病』(扶桑社)の一部を抜粋・編集したものです。
財源確保のために
増やすべきは相続税
現役世代の人たちの手取りが増えていない中で、所得税や消費税をこれ以上増やすのはさすがに無理でしょう。
じゃあ、どの税なら増やせるのか。
すぐに見直すべきなのは、なんといっても相続税です。
平均寿命が今よりも短かった昔は、親の遺産が入ってくるのは人生でいちばんお金が必要な30代、40代ぐらいだったので、入ってきたお金は子どもの教育費や家のローンに充てられるなどで、それなりに消費されるのが普通でした。
しかし平均寿命が延びた今、相続のタイミングはずっと遅くなり、遺産を受け取るのは定年退職を迎えた60歳あたりか、それ以降であるケースがほとんどになりました。
定年退職しているとはいえ、それくらいの年であれば、子どもはほぼ独立し、住宅ローンだって完済しているか、完済していなくても十分その見通しは立っているでしょうから、お金があまり必要ではなくなっている人のもとにたくさんのお金が入ってくるのです。
その一方で、若い世代の人たちは重い税金としてたくさんのお金を吸い上げられ、苦しい生活を強いられているのですから、こんないびつな話はありません。







