Photo:PIXTA
高齢化が進む日本でこれから伸びる市場はどこか?変化する消費者のニーズを敏感にくみ取り、どのようにして新たな需要を創出できるかが、多くの企業にとって大きな課題となっている。筆者によれば、その課題にいち早く応え、成果を上げた企業の代表例がセブン-イレブンだ。買い手の立場に立った、創業者・鈴木敏文氏の発想を紹介する。※本稿は、精神科医の和田秀樹『「高齢者ぎらい」という病』(扶桑社)の一部を抜粋・編集したものです。
「生産性」という呪縛が
日本経済の成長を阻んでいる
日本経済が長く低迷している最大の理由は、社会全体が「生産性を上げることこそ正義だ」という信仰にいまだに取り憑かれていることです。
戦後の復興期のころは、確かにこのような考え方が必要でした。
なにしろモノが圧倒的に足りないわけですから、とにかくモノを効率よくつくること、つまり生産性を上げることが国民の生活水準を上げる唯一の道だったのです。
そして実際、「より速く」「より安く」「より多く」つくることを実現できたことで、日本は急速な経済成長を遂げることができました。
しかし、今の日本はすでに「モノが足りない」国ではありません。
むしろ供給が十分すぎて、消費が追いつかない「消費不況」の状態にあります。
これはいわば豊作貧乏であり、キャベツが採れすぎて値崩れを起こしているのに、「もっとつくれ」と言っているようなものです。
本来、消費不況を立て直すには「消費をつくる」か「消費を増やす」しかありません。生産性がすでに十分に高い社会では、経済を回すのは消費なのです。







