それによって「高齢ドライバー=危険」という偏見にも打ち勝てるわけですから、これは大きなビジネスチャンスであり、高齢ドライバーの希望にもなるに違いありません。
仮にその車が2000万円くらいの価格になるとしても、「75歳を過ぎても安全に乗れる車」というメッセージを強く打ち出せば、「この車に乗っている限りは免許返納を求められない」と考え、欲しがる人はたくさんいると思います。
高齢者向けの商品のほうが
成功する確率は高い
なにより、「人生の後半にこそ乗るべき車」というブランドを確立できれば、それはメーカーにとっても新たな価値創造になるはずです。
厳しい目を向けられる高齢者の不安に寄り添う車づくりこそが、自動車メーカーとしてこれからの時代を勝ち抜く鍵なのです。
近年業績不調が伝えられる日産自動車も、「誰が乗っても絶対に事故を起こさない車をつくる」と堂々と宣言すれば、それこそ起死回生の一手になるのではないでしょうか。技術の日産を名乗るのであればそれぐらいの覚悟を見せるべきですし、不可能ではないと私は思います。
多くの企業は相変わらず若者向けに商品をつくって商売をしようとしていますが、今や人口の3割は高齢者でその数は今後ますます増えていくのですから、高齢者が必要とするものや欲しがりそうなものを本気で開発するほうが、明らかに成功する確率は高まります。
「必要とするもの」というのは、高齢者が抱える生活の不便や不安の解消に役立つものです。
具体的には、足腰が弱ることや認知症による影響を軽減させるものをイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。
たとえば、今の電動車いすは法律上の制限で時速5~10キロしか出せないので、遠出するというのは現実的ではありません。
でも、自動運転技術を駆使して絶対に事故を起こさない商品を開発できれば、安全性が担保されるので、時速50キロまで認められるようになるかもしれません。
そうすればもっと遠くまで楽に出かけられるようになり、足腰が弱ってからも行動範囲を制限せずに済むでしょう。







