全方位的な人型介護ロボットは
老後の最高の贅沢品になり得る

 また、10分前に聞いた大事なことをリマインドする機能がついたAI補聴器や、「昨日、鍵をどこに置いたか」「冷蔵庫にトマトが何個あるか」まで記録して教えてくれるAIカメラと連携する腕時計などがあれば、認知症で記憶障害が出始めていたとしてもあまり不安なく毎日を過ごすことができます。

 そこにGPS機能を組み合わせれば、外出先で道に迷っても自宅に戻るサポートも可能なので、「見当識」の低下という症状もフォローできるようになります。技術的にはすでに実現可能なレベルにあるはずなので、誰かがその気になりさえすれば商品化まではそう時間はかからないでしょう。

 そして高齢者が欲しがるものの究極は、なんといっても全方位的な人型介護ロボットでしょう。

 電子レンジを使えばボタン1つで料理はできますし、洗濯だって洗濯機に放り込んでしまえばあとはスイッチを押すだけです。掃除はすでにロボットがやってくれるようになっています。ChatGPTのような生成AIも日常会話のレベルをはるかに超え、人間以上のカウンセリングができると言われています。

 つまり、こちらも個別の技術はもう十分確立されています。

 それらを全部組み込んで、あとは「よっこいしょ」と体を持ち上げてベッドに寝かせてくれる技術とか、買い物につきあってくれる仕組みとかを整えればいいだけですから、決して実現不可能ではないでしょう。

 最初は2000万円くらいの値段になるかもしれませんが、それさえあれば、一生自宅で自由に暮らせますし、介護つきの有料老人ホームの入居費用と比較すれば、2000万円ならむしろ安いくらいです。だから最後の贅沢として欲しがる人はきっとたくさんいると思います。

 生成AIの進化は凄まじく、すでに人間の国語力を超える水準に到達しているとも言われています。

 たとえば、朝起きて「今日の天気は?」と聞けば、天気だけでなく、服装のアドバイスまで返ってきます。病院の予約方法がわからなければ、「代わりに手配して」と頼むこともできます。