すぐに「もうダメだ」とか「これは無理だ」とか、暗い顔をして、後ろ向きな言葉を口にする。リーダーがそんな顔をしていたら、部下はどう思いますか。不安になるでしょう。そういう「シュンとなる」タイプの人は、決まってやることがあります。それは「悪口」です。

 表立っては言いません。でも、飲み屋なんかに行くと、「会社の方針が悪い」とか「上の連中が分かっていない」とか、そういう悪口を言って鬱憤(うっぷん)を晴らそうとするのです。管理職の人が自分の会社を貶(おとし)めたらおしまいです。

 部下はそんなリーダーの姿を見て、「この会社はもうダメなのかな」「転職しようかな」と考え始めてしまいます。これでは組織が持ちません。

 会社が苦しいときこそ、その人の本質が問われるのです。そこで「渋い顔」をして、周りの士気を下げるような人は、残念ながらそれ以上、上には行けないでしょう。

役員まで登りつめる人の
「顔つき」

 逆に、将来「この人は役員になるな」と直感する人は、どこが違うのでしょうか。それはもう、単純明快です。「明るさ」です。

 やはり、リーダーは「明るい人」でないとダメなのです。いつもニコニコしていて、周りをホッとさせる人。これは生まれつきの顔つきも多少はあるかもしれませんが、意識の問題が大きいと思います。

 私が尊敬する経営者の一人に、物語コーポレーション(「焼肉きんぐ」など展開)の加藤央之社長がいます。彼とはゴルフでご一緒したことがあるのですが、彼はとにかく「明るい」。まだお若いですけれど、あの笑顔と明るさがあれば、人は自然とついていくものです。「こういう人は社長に向いている」と、私は直感しました。

 なぜ、明るさがそれほど重要なのでしょうか。明るい人は、物事を前向きに捉えることができるからです。

 先ほどの話の裏返しですが、ピンチのときこそ、「明るい」リーダーの真価が発揮されます。業績が悪化しても、「シュン」となるどころか、「これは一時的なことだよ、絶対何とかなる」「嵐は必ずどこかで終わるから、頑張ろうよ」「大丈夫だ、行こう!」と、みんなを明るく元気づけられる。

「業績が悪くなった」ということは、見方を変えれば「ここを直せば伸びる」という「伸びしろがある」ということでしょう。そうやって前向きな言葉に変えられる「明るさ」が、組織を救うのです。

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>>第2回は3月25日(水)に配信予定です