高石さんがインタビュー中、テーブルに突っ伏したワケ

「申し訳ない気持ちになってしまいました」朝ドラヒロイン・高石あかりがインタビュー中に突っ伏したワケ

――『思ひ出の記』という小泉セツさんが書かれた本を『ばけばけ』に出演するにあたり参考に読んだうえで臨まれたそうですが、読んでどんなふうに思いましたか。

 そこに書いてある一言がとても印象に残っています。「あっけなかった」という言葉です。

 ヘブンとの別れはそのセリフ通りなのですが、見た人に文字通りの「あっけない」だとは思ってほしくないので、この言葉を出していいのかわからなくて(初期のインタビューで既に語っている。「八雲さんが亡くなった時、『あっけなかったです』と書いてあります。書き方はすごくあっさりしているけれど、私はものすごく強い感情を受けました」)。そのセリフにはさまざまな意味が込められていると思うから。

――最終週でトキがヘブンさんを縛りつけてしまったと気づいて苦悩します。子どもが生まれたときも捨てられたらどうしようと悩んでいました。そういうトキの気持ちを同性として高石さんはどう感じましたか。

 トキはとにかくヘブンを愛していて、ヘブンが幸せであってほしい、応援したいという気持ちが強かったと思います。なので、ヘブンにフィリピンへ行ってみたい気持ちがあったら、トキも子どもも置いて行ってほしい、子どもは自分で育てようと思っていたのではないでしょうか。

 でも、心でそう思っても、いざそうなると体調が悪くなって、その結果、引き止めることになってしまった。そしたら安心しちゃったのかな。……ああ、ちょっといま、私はトキの気持ちになって、ヘブンさんに申し訳ない気持ちになってしまいました(テーブルに突っ伏して悩み始める。その姿がトキと重なった)。

 なんでだろう、なんでそんなことしちゃったんだ?一緒にいることがあたりまえになっちゃったのかな。それこそ最初はヘブンが周りから異人として偏見の目で見られているときに、ヘブンも同じ人間ですよとかばっていたトキがいつの間にか、みんなの期待に沿うように「洋装でないといけない」とか、こうあるべきだとか、そういうふうにヘブンを縛る立場になっていった。『思ひ出の記』を書いていて、それに気づいたトキは一気に自分への恨めしさが募っていきます。そこは最も残酷で、『ばけばけ』らしいと思いました。

――人間の深い部分を突いていますね。出産シーンを演じるのが夢で、それもやることができたうえにご自身のお誕生日だったそうですが、赤ちゃんや子どもとのシーンはいかがでしたか。

 子役たちは本番中にどこかに行ったりして、いろんなとこから叫び声が聞こえてきて(笑)。とても刺激的な撮影で楽しかったです。母親の役も演じてみたかったもののひとつで、それが今回の朝ドラで叶えられたのもうれしかったです。自分にもきっと母性というものがあるのではないかと思っていて、それが今回、子どもたちに対して出たらいいなと思いながら演じました。でもそれは見た方の判断なので、見ていただけたらうれしいです。

――波乱万丈な朝ドラヒロインを演じて、クランクアップしたときのお気持ちを教えてください。