これまでは「僕の体が横を向いた時間」が長くて、バッターのタイミングをズラせる投球フォームだったのが、その特長が消えてしまったのです。

一本足で立てるぐらい
投球フォームにタメを作る

 4月中旬、ファームで原因を探り、いろいろな調整法を相談しました。そして僕の中では「ストレートの質だな」という結論に達したのです。投球フォームに明確な原因があったので、1度試してみたら、自分の思い通りのボールをその2日後にブルペンで投げられました。

 だから、「そのまま普通に(一軍の先発ローテーションの間隔で)二軍で投げさせてください」と、桑田真澄二軍監督(当時)に直接伝えました。

 具体的な打開策として、久保康生巡回投手コーチからの「体を開かない」フォーム微調整の投球を、小林誠司捕手に捕っていただきました。さらに桑田真澄二軍監督に大きなアドバイスをいただいたのです。

「最後、一本足(右の軸足)で立てるようにね。やはりそれだけ体幹のブレが少なくなるから。そうなれば長いシーズン、大丈夫だよ」

 タメを作れば、球持ちもよくなります。要するに、体が早く一塁側に倒れるようであれば力に頼りすぎて投げているということなので、コントロールも安定しないし狙ったところにも投げられない。球も弱くなってシュート回転していくという説明でした。その大事な説明を忘れないようにスマホにもインプットしました。

ピンチを脱するための
引き出しが少なかった

【イースタンでの登板】
4月18日西武戦(Gタウン) 6回3安打0四球1死球1奪三振0失点
4月25日日本ハム戦(Gタウン) 6回2安打0四球2奪三振1失点

【一軍での登板】
5月5日阪神戦(東京ドーム) 6回5安打1四球5奪三振3失点●
5月13日広島戦(マツダ) 5回8安打3四球3奪三振4失点
5月20日阪神戦(甲子園) 4回6安打1四球3奪三振3失点●
5月25日ヤクルト戦(東京ドーム) 6回7安打1四球4奪三振2失点○

 5月25日のヤクルト戦の初白星の心境というのはホッとした安感が強かったですね。翌朝のスポーツ報知は、「これから逆襲だ」という心から喜んでいるのが伝わる僕の笑顔の写真が一面になりました。