学校を建てる土地が見つからない!
――不完全であることを認めることが、成長するチームへの第一歩

 学校プロジェクトの仲間探しで面白かったエピソードはありますか?

小林 プロジェクトでは、いろんな人がいろんなカタチで巻き込まれて、次々とぶつかりあっていますね。基本的に教育に興味がある人しか集まってこないけれど、その集まり方はさまざまで。最初のひとりは、フィリピン駐在時代から私のブログを読んでくれていた人で、私が「こんなことを企んでいるので日本に帰ります」って書いた瞬間に「手伝いたいです!」っていうメールが来たんです。最初はその彼女と2人きりで始めたんだけど、ブログを見て来てくれる人や、志の高い教育者の方々が集まってきてくれて、プロジェクトの中身がどんどん充実していきました。

 なのに、みんなペーパーワークが苦手で、役所対応とか許認可とかは後回しになってしまい、困っていたんです。そのことを、ある日理事の1人が開いてくれたバーベキューでぽつりと漏らしたら、なんと「私、役所対応はものすごく得意です!」という奇特な方がいらっしゃって。その方がボランティアですべてやってくれたんですよ。

 状況の発信はかなり頻繁にされていたんですか?

小林 振り返ってみると、今の段階で何が足りないかということを、結構明確に出していたように思いますね。順風満帆だと思われちゃうと誰も手伝ってくれないから、困っていることは正直に伝える。自分の苦手分野を認めて、困っていることをオープンにしていれば、そこに共鳴してくれる人が絶対に現れるんですよね。

 実は学校の土地さえもそうやって決まったんです。2010年の終わりぐらいに、「なんだかんだでここまで進んでいるのに、実は土地が決まりません」ってネット上で公表したら、翌々日ぐらいに軽井沢の友だちから電話がかかってきて。結局、彼が紹介してくれたおかげで土地が決まったんです。

 不完全であることを認めることって大事なんですよね。

小林 とても大事だと思う。完璧なものは誰も手伝いたいなんて思わないじゃない?不完全なものがあって、自分がいないと上手くいかないだろうと思うから、助ける側もやりがいや満足感を得られるんだと思うし。だから、仲間になってもらってからも、そこはきちんと感謝するように心がけています。

 以前、南くんも言ってたよね。今までは自分ひとりでガーッとやっていたけれど、自分にはできないことがあると認めて、やってくれた仲間に感謝しはじめたら上手に回るようになったって。それがすべての鍵だと思うんですよ。

 できないことを認めるのは、プライドが邪魔をするから難しいことなんですけれどね。でも、仲間たちの成功を素直に喜べるようになったのが、僕のマネージャーとしての最初の一歩だったと思います。楽天時代にも上司に、「自分が成功して喜ぶようでは甘い。自分のチームの連中が成功したのを、自分が成功したとき以上に喜べた瞬間に、初めてマネージャーになるんだ」と言われて。ここ2年ほどでようやくその言葉が腑に落ちてきました。

→後編は、いったい何が仲間を動かし、ゼロから始まった学校づくりを進めていったのかに迫ります。お楽しみに!


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