行動しないまま時間が過ぎると、頭の中では「できる理由」よりも「できない理由」が増えていきます。体力、気力、周囲の環境――どれも少しずつ変わっていく。昨日より今日の方が、今日より明日の方が、確実に動き出すのは難しくなる。だからこそ、思い付いた瞬間が一番“熱”がある瞬間なのです。結局、「やらなかった後悔」と「やってみた後悔」なら、僕は後者を選びたい。やらなかった時間は、どんなに願っても取り戻せません。そして、5年後、10年後に同じことをやろうとしたら、今よりも何倍もエネルギーが必要になってしまう。つまり、時間が経てば経つほど、一歩踏み出すのが難しくなっていくのです。

 だからこそ、僕はその熱が冷めないうちに動くようにしています。完璧な準備ができていなくてもいい。動きながら考えればいい。動いた分だけ世界が変わるし、その小さな変化がまた次の行動を呼ぶはずです。

新しいことを避けていると
いつの間にか動けない自分になる

 では、どのタイミングに動けばいいのか。僕が決めているのは、「心の針が振れたら動く」ということです。心の針は、他の誰にも見えません。それが揺れることは、自分だけが感じ取れるサインなのだと思います。

 たとえ、それがどんなに小さな振れ幅でも、感じた時点で動く価値がある。逆に、針が振れたのに動かないのは、ものすごくもったいない。見て見ぬふりを続けていると、針自体が動かなくなっていく。そうなると、心自体がいつしか反応しなくなってしまいます。

 人間は、同じことを繰り返している方が安心だし、楽です。新しいことをやろうとすれば、当然ストレスがかかる。でも、それを避けているうちに、いつの間にか動けない自分になってしまうのです。

 だから僕は、仮にストレスを感じても、どんどん動くようにしています。「動くこと」は確かに疲れる。でも、その分だけ景色が変わるのです。

 心の針がピクッと動いた瞬間を、逃さずに掴む。それが僕にとって“生きている実感”だから。日々過ごしていく中で心が動いたら、その一瞬にちゃんと反応できる人間でありたいと思っています。