昨秋(2025年)の衆議院議員選挙で圧倒的多数の与党政権となった日本、深刻な米中対立、先行きの不確実性が強まる中東情勢、終わりの見えないウクライナ紛争……。世界レベルの変化はより大きなうねりとなって私たちに迫っている。分断の時代に求められるものとは?

PwC Intelligenceの新刊書籍『産業融合 インテリジェンスから解く分断・統合・再興』から、今回は『序章 変化の40年 ― 産業構造を捉えることの意味』より引用し、ビジネスパーソンが押さえておくべきポイントを抜粋し、お伝えする。(全3回中の第1回)

 

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80年周期で見た2026年は拡大期への転換点

 2026年は新しい変化に向けた始まりの年である。近代以降の日本経済・社会を見ていくと、日本の経済・社会がおおむね80年周期で循環的に変化しているように思われる。

 つまり、1865年から1905年までの40年は、明治維新から日露戦争で日本がポーツマス条約を締結するまでの時期であり、幕藩体制から転換して日本が列強の仲間入りを果たす拡大期である。そして1905年から1945年にかけての40年は、2度の世界大戦を経て、日本は敗戦を経験する時期である。経済面では日本は第一次世界大戦時の好況に沸いた後に、不況に突入し、関東大震災、昭和恐慌といった苦境を経験した停滞期だ。

 そして1945年から1985年に至る時期は、戦後の焼け野原からの復興の時期である。高度経済成長を経験した日本は、世界第2位の経済大国となり、第1次オイルショック後に戦後初のマイナス成長を経験するも、5%前後の安定成長を続けた再びの拡大期である。そして1985年から2025年の時期は、プラザ合意による円高に始まり、バブル景気とその崩壊、1990年代以降の長期停滞、2008年のリーマンショックに代表される世界金融危機を経て、2013年から開始されたアベノミクス以降、日本の物価はデフレではない状態にはなったものの、需要拡大を起点とした物価目標2%の完全達成には至っていない。これは再びの停滞期である。

 2026年はこの「停滞の40年」からいよいよ脱却し、転換の40年へと向かう最初の年であると考えられる。この点を重々頭にとどめておくべきである。

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