「ガラガラ」「廃虚みたい」と話題に...
東急・Shibuya Sakura Stageの“失敗”
というのも渋谷でもすでに、地権構造や地形が複雑になると再開発が進んでも、集客に苦戦するケースが見られるのだ。
その例が、渋谷の桜丘町に24年7月に開業した複合施設「Shibuya Sakura Stage」だ。東急不動産が1998年から四半世紀もの時間と約2000億円もの費用をかけて開発した案件で、注目されていた。
しかし、オフィスや住宅の販売は好調なようだが、商業施設は開業当初から空きテナントが目立ち、Youtubeやネットメディアでしばしば「東京における再開発失敗事例」として取り上げられている。
筆者も何度か訪れたことがあるが、東京屈指の繁華街にもかかわらず地方のシャッター商店街なみに空き店舗ばかりという状況を見て、強い失望を覚えた。
Shibuya Sakura Stageの外観 Photo by H.M.
開業当初から「ガラガラ」「廃墟みたい」などの口コミが目立つ Photo by H.M.
イベントスペースだが、「テナント埋め」の印象が拭えない... Photo by H.M.
エスカレーター近くでも空きテナントが目立つ Photo by H.M.
現在は開業当初よりもテナントが埋まりつつあるが、依然としてエスカレーター前など目立つ場所に空きテナントや閉店予告が見られる状況だ。全体的に空いていて、全国的に人気のスターバックスでも14時台で容易に着席できる時が多い。
サクラステージがある場所は以前、中小の飲食店が軒を連ねていた。地権者は約120人、借家人は約450人にも及んだという。これだけ多いと調整に多くの時間がかかり、多額のコストがかかる。かかった費用を回収するためにテナント料が高くなり、以前あった中小飲食店は入居しにくい。
現在テナントの多くは大手資本の飲食店か、ジムやクリニックだ。個性的な店が集積しているとは言い難く、わざわざ渋谷サクラステージまで来る必然性は薄い。
似たような業種の入居も多い。コンビニは1階にセブンイレブン、2階にローソン、カフェは2階にスタバ、5階にタリーズが入居している。これでは客の奪い合いだ。
また、建物の構造が複雑なのもネックとなっている。その複雑さは、エスカレーターのパネルを施工した会社がHPにて「縦に広がる空間で交差するエスカレーターと、フロアごとに全て異なる楕円形の吹き抜け形状という、難しい条件での設計」と記載しているほど。かなりの難工事であったことが伺える。
実際に歩くと、導線が入り組んでいるので目当ての店がどこにあるのか非常にわかりにくい。エスカレーターや階段を探して行ったり来たりしなければならない店もあり、不便さを指摘する声が多い。
同じ渋谷という街でも、桜丘町とスクランブル交差点近くという立地の違いはある。とはいえ、西武渋谷の再開発もさまざまな面を考慮しなければ、「第二のサクラステージ」などと言われかねない。







