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日本が世界に誇る治安の良さや医療レベルの高さ、細やかな行政サービスなどが、崩壊するとしたら…。それは決して大袈裟な話ではない。超少子高齢化社会と膨張する行政ニーズのダブルパンチで、政府と行政のキャパシティは限界に近づきつつある。政府が破綻する日を占う。※本稿は、シンクタンクの一般財団法人ネクストジャパン・イニシアティブ『政府破綻』(新潮社)の一部を抜粋・編集したものです。
財政負担は重くなるが
潜在成長率は0%になる
近年、財政赤字が続く中で、社会保障費と防衛費の支出は増加を続けている。2024年度時点で一般会計歳出における両者の合計は、約45.6兆円に達しており、全体(約112兆円)の4割を占めている。これらの費用は2050年にかけて更に増加すると予想され、政府の財政負担は益々重くなると見込まれる。
他方で、少子高齢化の進展と労働力人口の減少に伴って、日本経済の成長は鈍化する見込みであり、2050年時点の想定潜在成長率はマイナスになると予測されている。加えて、労働力人口の減少により、公務員数も現在の水準を維持することが困難となる可能性がある。
このように、財政の面では社会保障費や防衛費といった不可避的な歳出の増加と経済規模の停滞および少子高齢化による実質税収の減少が見込まれ、政府が社会保障や防衛以外に使用できる財源は現在よりも縮小する可能性がある。
以下も今後の財政悪化の要因として考えられる。
(1)税収基盤の縮小:2050年には労働力人口が減少すると予測されており、所得税や消費税などの税収基盤が大幅に縮小し得る。税収の減少は、社会保障費や国債利払い費などの財政支出を賄う能力を弱体化させ、さらなる赤字国債の発行が余儀なくされる。







