キャスターの草野仁 Photo:SANKEI
富士フイルムのV字回復を
リードしたカリスマ経営者
長崎市の中心部にある県立高校だ。長崎県屈指の進学校で、文武両道を貫いている。26年春の高校野球センバツ大会で「21世紀枠」に選ばれ、3月に75年ぶりに甲子園に戻ってきた。
大企業の経営トップになり、強力なリーダーシップと果敢な決断力を発揮した卒業生がいる。2000年から富士フイルム社長、それに富士フイルムホールディングス社長や会長兼CEO(最高経営責任者)を約20年間、務めてきた古森(こもり)重隆だ。
デジタルカメラや携帯電話の普及に伴い、写真フィルムの需要が急減するなか、古森は04年に写真フィルム事業からの撤退を決断した。その一方、フィルム技術で培ってきた応用技術を背景に、化粧品、医薬品、医療機器、高機能材(液晶ディスプレー)など新製品群の開発に経営資源をシフトさせた。
フィルム業界で世界トップを続けてきたコダックはデジタルの波に対応できず12年に倒産したが、富士フイルムはV字回復を遂げ、優良企業となった。それをリードした古森はカリスマ経営者と評された。
古森は長崎西高校を経て東京大経済学部卒で、生え抜き社員として当時の富士写真フイルムに入社した。07年にはNHK経営委員会委員長に、16年には政府の規制改革推進会議委員に就いた。
釜(かま)和明はIHI社長・会長を、古川英俊はSMBC信託銀行社長・会長を務めた。
谷本秀夫は、17年から京セラ社長だ。1982年に上智大理工学部を経て入社し、ファインセラミック事業を拡大した。
渡部新次郎は東芝で長年、リニアモーターカーの開発に努めた。
元長崎自動車会長の上田恵三は、第21代長崎商工会議所会頭を務めた。17年に死去した。







