ストレスがたまると、スマホをずっとながら見したり、ゲームを長時間やってしまったり、衝動買いをしたり、お酒を飲みすぎたり、お菓子を食べすぎたり……。このように「“わかっちゃいるけどやめられない衝動”をなんとかしたい」という人におすすめの本がある。書籍『私たちはなぜ「やるべきこと」をやれないのか、「やめたいこと」をやめられないのか』(キム・ソクチェ著/岡崎暢子訳)だ。本書は神経内科専門医として脳科学分野の第一線で活躍する著者が、「自分の感情や欲望に振り回されずに生きる方法」を、脳科学・心理学・哲学の視点から解説した一冊。本記事では本書の発売を記念して、その内容を一部抜粋・再編集して紹介する。
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ストレス解消のつもりの「習慣」が「依存化」する
依存を引き起こすのは、特別な時間や極端な行動ではありません。
むしろストレス解消のつもりの日常の何気ない習慣が依存化するのです。
代表的なのがアルコールやニコチンへの依存です。
酒もタバコも、気軽に手に入り、ストレス解消やリラックスのために口にするものですよね。インターネットやゲーム、買い物などの行動も同じです。
「ストレス」と「衝動」が結びつく理由
最初は「癒し」を求めて繰り返していた行動が、心理的に強い「感情的つながり」を形成していきます。
たとえばストレスを感じるたびに飲酒に走っていた人は、ストレスと飲酒が結びつくのです。
これが強化されると、脳はその行動を「必要な感情対処法」だと誤認し、やがて依存へと進行していくというわけです。
「やらずにはいられない」欲求へと変化
このように、ストレスと依存症は切り離せない関係にあり、一方がもう一方を悪化させることがよく見られます。
習慣が依存に変わる心理的メカニズムの危険な点は、「本人も気づかないうちにコントロールできなくなっている」ところです。
最初は「自分の意思でやっている」と感じていた行動が、次第に「やらずにはいられない」強迫的な欲求へと変化していくのです。
困った習慣から抜け出すには?
また、自分が依存に陥っている事実を否定したり、「いつものことだ」と軽視したりする傾向があるのも深刻な問題です。
このパターンの依存から抜け出すためには、日常を壊すほど繰り返してしまう行動をきちんと把握することが不可欠です。
「その行動がいつ、どんな感情と結びついているのか」を正確に把握し、それが感情の「解消」ではなく「逃げ」につながっていると自覚してください。
(本稿は『私たちはなぜ「やるべきこと」をやれないのか、「やめたいこと」をやめられないのか』から一部抜粋・再編集した記事です)









