本質的な問題は、若い人がお金を持てていないことだと思います。20代のうちに一度でも海外に行った人は、その後も行く傾向がありますが、若い頃に行かなかった人は、そのまま海外に行かないケースが多い。

 でも今の日本では、大学を出た時点で奨学金という名の借金を抱えて社会に出る人が少なくないですし、可処分所得も伸びにくい。そういう状況で、まず海外に行こうとはなりにくいですよね。

 だから、手数料を少し下げるよりも、若い世代がちゃんとお金を使える状態をつくるほうが、よほど本質的だと思います。結局は、日本経済そのものが立ち直らない限り、この流れは変わりにくいんじゃないでしょうか。

海外を見ない若者が増えることが
日本の競争力を落とす、もっともな理由

――フランスで暮らすひろゆきさんは、若いうちに海外を見ることにどんな意味があると思いますか。

 日本は、海外にモノを売って外貨を稼ぐことで成り立ってきた国です。日本でつくったものを海外に売り、そのお金でエネルギーをはじめ必要なものを買う。そういう構造の国だからこそ、若いうちから海外を見て、「海外では何が求められているのか」「日本の何が通用するのか」を知ることには、本来かなり大きな意味があるんです。

 だから、本当は若い人にもっと海外を見る機会を持たせたほうがいい。でも実際には、その機会を広げるどころか、先に借金を背負わせる構造になっている。

 日本の将来を考えても、これはかなり問題だと思います。海外を見ない若者が増えることは、個人の機会が減るだけではなく、日本全体の競争力を落とすことにもつながると思います。

池田鉄平さんのプロフィール