シトロエンC3は「ブランドのど真ん中」
シトロエンには、どうしても「一筋縄ではいかない」というイメージがつきまとう。
DSのように、いかにも前衛的で、気取ってスカした印象のクルマがある一方で、2CVに代表されるような徹底して生活者に寄り添う“大衆車”の歴史も持っている。「高貴」と「庶民」を1つの看板の下で同時に展開してきた"ねじれ"こそが、シトロエンというブランドの真骨頂だろう。
山の手も下町も、発明も実用も、贅沢も生活臭も、その全てを同じ鍋にぶち込んでぐつぐつ煮込んでいる。だからシトロエンの話をするときは、「結局どっちなんだ!」と問い詰めるより、矛盾を矛盾のまま楽しんだほうが良いと思う。
シトロエンの屋台骨を支えるモデルであるC3について、インポーターであるStellantis(ステランティス)ジャパンの中山さんにお話を伺った。
Stellantisジャパン フレンチブランド事業部 マーケティング・コミュニケーションマネージャー 中山領さん Photo by AD Takahashi
C3はシトロエン全販売台数の「3分の1」を占める
フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):今回たっぷりとC3に乗せていただきました。前モデルからのあまりの変貌ぶりに驚きましたが、その完成度の高さにも驚きました。いまC3は、シトロエン全体の中でどのような位置づけにあるか教えてください。
Stellantisジャパン フレンチブランド事業部 マーケティング・コミュニケーションマネージャー 中山領さん(以下、中):ひとことでいえば、“ブランドのど真ん中”にあるクルマです。「大衆車」という言い方をすると少し雑に聞こえますが、考え方としてはそこに近い位置にあります。セグメントでいえばBセグのハッチバックですね。フォルクスワーゲンさんでいえばゴルフの1クラス下のポロに近い。
シトロエンというブランドは、歴史をたどると2つの流れがあります。ひとつはDSやトラクシオン・アバンに代表されるプレステージ寄りの系譜。もうひとつが2CVに代表される大衆車の系譜です。かつてはその両方をシトロエンのブランドが抱えていたのですが、後にDSを上位ブランドとして切り分けて独立させています。日本では2016年からはっきり見える形になりました。ですから現在のシトロエンは、より生活に近い、より広いお客様に向けたブランドとしての性格を持っています。その中核にいるのが今回フェルさんに試乗していただいたC3です。







