フキハラは加害者の普段の表情や態度が原因である分、パワハラに比べて発覚しにくいが、会社へのダメージは同等かそれ以上になることもある(写真はイメージです) Photo:PIXTA
「A課長は私のことが嫌いなんでしょうか」。配属からわずか1カ月で退職届を出した若手が打ち明けた理由は上司の態度だった。不機嫌な態度やため息、無視……「不機嫌ハラスメント」が会社へ与えるダメージはある意味パワハラ以上だという。なぜ深刻なのか。発覚した場合、会社はどう対処すべきだろうか?(社会保険労務士 木村政美)
<甲社概要>
都内にある食品メーカーで、従業員数は400名。
<登場人物>
A:昨年4月、総務課長に昇進した40歳。
B:今年1月中途入社で総務課に配属された25歳。
C:総務部長(人事・総務関係の責任者)で50歳。
D:甲社の顧問社労士。
都内にある食品メーカーで、従業員数は400名。
<登場人物>
A:昨年4月、総務課長に昇進した40歳。
B:今年1月中途入社で総務課に配属された25歳。
C:総務部長(人事・総務関係の責任者)で50歳。
D:甲社の顧問社労士。
口数が少ない課長と、新入りの中途社員
大学卒業後に甲社へ入社したAは、当初は商品管理課で在庫調整などを担当していたが、7年前に総務課へ異動した。仕事が早く、ほとんどミスをしないので、上司やメンバーからの信頼は厚かった。一方で、もともと口数が少なく、業務以外で自分から話しかけることはない。そのため「何を考えているのかわからない」と思われることもあった。
昨年4月には総務課長に昇進したが、最低限の指示を出す以外は従来の姿勢を変えることはなかった。それでも、メンバーはいずれも配属5年以上のベテラン揃いであり、特に大きな問題もなく、業務は円滑に進んでいた。ところが……。
正月明け、退職者の後任としてB(25歳)が中途入社し、Aの部下となった。Bは前職でも総務を担当しており、性格も真面目で総務向きだと感じられた。採用面接に立ち会ったC部長は「期待の新人だ」と目をかけた。







