最後に、大きく異なるのが3. インターン制度です。世界の主流は、最低2ヵ月~半年間の実践型インターンですが、日本では、1日ないし1週間程度の座学を中心としたスタイルがほとんどのようです。読者の中にも日本企業でインターンを経験された方がいらっしゃるでしょうが、社員と共に「職場で仕事」をした人はほとんどいないのではないでしょうか。
日本のインターン・プログラムは、座学を中心として、先輩の仕事紹介や仕事理解のためのグループワーク色が多く、これを海外ではインターンとは呼びません。そもそも、このような経験で、会社や仕事を本当に理解できるでしょうか。自分に真に向いている業種や職種、企業を判断できようはずがありません。会社側も、学生の資質やスキルを見極めるチャンスを、みすみす逃しているわけです。
海外のインターンでは、社員らとともにコアメンバーとしてプロジェクトに本気で関わり、かなり厳しい環境下で業務を体験します。成果をあげられれば、そのまま内定に結びつくことも多いのです。学生も企業も、お互いを深く知り合うことができるため、入社後に「こんなはずじゃなかった!」と失望する確率が双方とも減ります。
こんなにいいことだらけのインターンシップなのに、なぜ日本企業は本格導入しないのでしょうか? また、1. 職種別採用で触れたとおり、なぜ専門性の高い学生を職種限定して積極採用しないのでしょうか? 実のところ、その理由も明らかですので、私が考える日本企業の採用体制の解決策とともに、次回ご紹介します。(次回は7/19公開予定です)