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日本では解雇をめぐるトラブルが後を絶たず、企業側が敗訴するケースも少なくない。その背景には、単なる法律の問題では片づけられない複雑な事情があるという。弁護士の上野俊夫氏が、裁判所の判断基準や日本的雇用の慣行に注目しながら解雇の難しさを解説する。※本稿は、弁護士の上野俊夫『職場の問題社員に困ったら読む本』(自由国民社)一部を抜粋・編集したものです。
就業違反だけでは解雇できない
日本で解雇が難しい本当の理由
日本では適法な解雇をするのが難しいと言われています。解雇をしてもそれが適法な解雇でないと後で裁判を起こされて解雇が無効とされてしまい会社が返り討ちに遭う羽目になります。
適法な解雇と認められるためには、(1)合理的な理由と(2)相当性というものが要求されています。この(1)合理的な理由と(2)相当性のうち、特に(2)相当性の基準が厳しくなっています。
(2)相当性が認められるのは
〈1〉 解雇の事由が重大な程度に達していること(例えば、「横領をしそれを反省していない」)
〈2〉 他に解雇回避の手段がない(例えば「反省していないのでまた横領するかもしれず辞めさせるしかない」)
〈3〉 労働者の側に酌(く)むべき事情がほとんどない(例えば、「横領したお金をギャンブルに使った」)場合のみです。
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