「区別」であって「排除」ではない
カマアイナが受け入れられる理由

 先ほども述べましたが、カマアイナの適用条件はハワイ州のIDのみです。私はこれを、ある種の「共生の証」のようなものだと感じています。

 ハワイは複雑な歴史を持つ島です。ネイティブハワイアンが暮らしていた土地に、アメリカ本土から、日本から、世界中から人々が流入しました。本来なら深刻な対立が生まれてもおかしくない場所です。

 でも実際に暮らしてみると、多様性は当たり前の概念で、根底にあるのが「アロハスピリット」と呼ばれる島の精神です。「この島が好きで、ここに住むと決めたからには、ここを良くしよう」という共通の目的意識が、国籍や人種を超えた連帯感を生み出している。

 100年前にハワイへ渡った日系移民も、地域貢献を通じてコミュニティに溶け込む努力をしてきました。そういう積み重ねが、この制度の寛容さの土台になっているんだと思います。カマアイナは「外国人を排除するための壁」ではなく、「共に生きる人への承認」として設計されているんです。

 つまり、「観光客vs住民」ではなく、「アロハスピリットを持つ人or旅行者」なんです。国籍や人種は一切関係ありません。これが、日本の現状とは根本的に違うところだと思います。

ラーメン2割引、ホテル代は3分の1…日本では炎上の「二重価格」がハワイで歓迎される納得のワケPhoto:NEWT