ラーメン2割引、ホテル代は3分の1…日本では炎上の「二重価格」がハワイで歓迎される納得のワケPhoto:NEWT

日本の「二重価格」議論に
欠けている視点とは?

 日本におけるインバウンド向け二重価格の議論は現状、「外国人から多く取る」という「収益最大化の発想に偏りがち」だと、私は感じます。このまま二重価格を表面的に取り入れたり、住民割引制度を設けたりしても、その根底にハワイのような共生の哲学がなければ、単なる「外国人差別」になりかねません。

 実際に日本の飲食店で外国語メニューの価格を約2倍に設定したところ、トラブルに発展してSNSで炎上したりしています。また、姫路城では「外国人限定」の値上げ案は差別的だと見送られ、「地元住民の入城料は据え置き」に落ち着いたそうです。

 日本とハワイでは、住民の「多様性を受け入れる」という土壌が、異なると感じます。日本では「日本人vsよそ者」という構造になりがちで、そこが根っこの部分で違う。

 日本は「訪日外国人6000万人」を目標に、観光立国になろうとしています。次世代の「観光と生活の共生」をどう描いていくか。大きな問いが投げかけられています。

 仕組みの前に、哲学がある。日本でのこれからの議論が、そこに目を向けていってほしいと願います。