3社が出店を加速させた背景

 ネクサス社は、アミューズメント施設を運営するスタートアップ企業で、コロナ禍前にカプセルトイ販売へ参入した。コロナ禍で店舗撤退が進み、空きスペースに悩んでいたショッピングモールなどに着目し、急速にカプセルトイ販売機の設置を拡大した。

 コロナ禍前に約30カ所だった販売拠点は、2023年9月には308カ所にまで増加。わずか3年半で10倍以上に拡大し、それに伴い売り上げも急成長していた。スタートアップとしての成長期と、コロナ禍という環境が重なった結果といえるだろう。

 マツオ社は約40年の業歴を持ち、百貨店や商業施設を中心にミドル・シニア向けの中高級アパレルを展開してきた企業である。コロナ禍前の2019年8月時点でも320店舗を有していた。

 その後、経営難に陥った地方百貨店や地方商業施設を中心に、大手アパレルが撤退した跡地へ出店し、2023年8月には371店舗まで拡大した。長年取引のあった地方百貨店の苦境を支えたいという思いも、出店拡大を後押ししたという。

 ジュピター社は、40種類以上のコーヒー豆と5000点を超える商品を取り扱い、大型商業施設内で専門店を展開していた。品質管理を重視し、フランチャイズ展開は行わず、2020年時点で北海道から九州まで70店舗を運営。

 コロナ禍で空きテナントが増えたことを契機に、駅ビルなどの一等地へ出店を継続し、4年間で93店舗へと拡大した。同業他社が小型店舗中心である中、中型店舗を強みとしていた同社にとって、空きテナントは見逃せない好機だったと考えられる。