草刈り機で雑草を刈る作業の様子写真はイメージです Photo:PIXTA

雑草は、草刈りをしてもなぜか前より強くなって生えてくる。これは一見刈られたように映っても、目に見えない部分で成長しているからだという。自己肯定感が低い人ほど参考にできる、挫折を成長に変える雑草の育ち方とは?※本稿は、植物学者の稲垣栄洋『雑草は、なぜ何度でも生えてくるのか』(ポプラ社)の一部を抜粋・編集したものです。

アスファルトをも
突き破ってくる雑草の生命力

 雑草の中には、「地下茎」を持つものがあります。地下茎は文字通り、土の中に伸びる茎です。

 雑草というと、アスファルトを突き破って伸びてくるイメージがあるかもしれません。しかし残念ながら、小さな雑草のタネには、アスファルトを突き破って芽を出してくるような力はありません。アスファルトを突き破って芽を出しているように見えるものの多くは、アスファルトのすき間に落ちたタネが芽を出したものです。

 ただし、実際にアスファルトを突き破ってくる雑草はあります。

 よく見かけるのは、ハマスゲやスギナ、イタドリなどの雑草です。これらの雑草はアスファルトの下に地下茎を張りめぐらせています。そして、地面の下に力を蓄えているのです。

 そして、蓄えた力を地下茎の芽に集中していきます。そしてアスファルトを押し続けるうちに、ついには、アスファルトを突き破るのです。地面の下に伸びた地下茎は、それだけの力を持つのです。

 じつは、私はこの地下茎のあり方を、すごく意識しています。

 地面の上の成長は華々しいですが、あまりに目立つと抜かれたり、刈られたりしてしまいます。また、今がその時季ではないというときもあります。そんなときは、地面の下の茎を伸ばしていくのです。