
年齢を重ねるほど、過去の知識や経験に囚われてしまう...そんな思いを抱いたことはないだろうか。だが、経験豊富なミドル世代にこそ、失敗や困難といった逆境は成長のチャンスになると、大人の学びの第一人者・中原淳氏は語る。その教えから、成果と幸せを同時に引き寄せる学びのヒントを探る。※本稿は、中原淳ほか『学びをやめない生き方入門』(テオリア)の一部を抜粋・編集したものです。
失敗は学びの絶好のチャンス
そのマインドが人と差を付ける
学び行動「逆境する」は、困難や失敗を「ネガティブなもの」と捉えるのではなく、むしろ「学びの機会」として活かす姿勢を指します。
困難や失敗に直面したときに、「学べてよかった!」と考えるマインドセットを持ち、前向きに行動できるかどうか――これが「逆境する」という学び行動の分かれ道になります。
仕事をしていれば、思いどおりにいかないことや、予期せぬトラブルに直面することは避けられません。
しかし、理想的な学びを実現している人は、逆境を単なる「苦労」「不運」としてネガティブに捉えるのではなく、むしろ「学びのチャンス」として前向きに活用していることが調査からも見えてきました。
逆に、困難や失敗を学びに変える姿勢がないとどうなるでしょうか?
・いままでのスキルに固執し、新しい能力を身につけることを拒む
・「自分の専門分野に集中しよう」と考え、必要なスキル習得を後回しにする
・「学ぶのは若手や新人の仕事だ」と思い込み、新たな挑戦を避ける