キッチンに立ち、撮影している女性写真はイメージです Photo:PIXTA

世間で人気を集めるような「面白い」作品やコンテンツをつくるにはどうすれば良いのかと、日々悩みながら仕事をしている人は少なくないはずだ。『Q.E.D. 証明終了』シリーズなどで知られる漫画家の加藤元浩氏によれば、そのヒントは意外にも、編集者のアドバイスよりも身近なSNSに隠されているという。※本稿は、漫画家の加藤元浩『イマイチはなぜ生まれるのか? 脳が生み出す「通らない企画」』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。

「面白い」を探求すると
見えてくる2種類の姿

 凡庸さを超えて、読者の心に強く残るような「面白い」作品をつくるには、どこを目指せばよいでしょうか。この問いこそが、本記事がたどり着こうとしている最終的なゴールです。しかしここで、1つの問題に気づかなくてはなりません。

 そもそも「面白い」とは、いったいどういう状態のものを指しているのでしょう?

「面白いかどうかなんて、感じ方の問題でしょ」と思われるかもしれません。実際、私たちが作品を楽しんでいるとき、脳内では快楽物質であるドーパミンが分泌され、幸福感をもたらしてくれます。理屈はいらない、という意見もあるでしょう。

 けれども、作品をつくる立場にある私たちにとっては、その「面白さ」の正体を探ることこそが、まず出発点になるのです。

 こんな会話の経験はないでしょうか?

「このAという作品を大勢の人が面白いと言っているんだから、これは絶対に面白い作品なんだよ!」

「いえ、自分には合いませんでした。それよりBという作品がものすごく面白かった」

「誰もBなんて作品見てないだろ。つまり面白くないんだよ。それより今、Aは面白くないって言ったな。面白いって思った人を傷つけるようなこと言うな!」

「今あなたは、私が面白いと言ったBに対してなんて言った?」