ビデオレターをつくり、ぶどう農園に送り続け、断られてもめげません。そして、千葉県のあるぶどう農園オーナーから届いた返信が転機となり、イベント開催をめぐる大人顔負けの交渉を開始。ついに「ぶどう農園×プラレール」という異色の体験イベントを実現。
「やってみたい!」が社会貢献へとつながった瞬間でした。
驚くべきは、せいくんがもともと特別な才能を持つ子ではなかったことです。彼の背中を押したのは、自らの好奇心を社会につなげる起業家教育の効果にほかならないのです。
彼の最初の動機は、「大好きなプラレールを、もっとたくさんの人に楽しんでほしい」という純粋なものでした。ぶどう農園でのイベントを実現させただけでも、彼の挑戦は大成功だったと言えるでしょう。
しかし、彼の成長物語には、さらに感動的な続きがありました。それは、イベントで得た収益を、能登半島地震の被災地へ寄付することを自分で決めたことです。
この瞬間、彼の挑戦は「自分の“好き”を実現する」という個人的な成功から、「自分の“好き”を通じて、困っている人を助ける」という社会的価値の創造へと昇華しました。イベントに来てくれたお客さんの笑顔、そして自分の行動が遠い土地の誰かの助けになるという実感。
この「誰かの役に立った!」という強烈な喜びが、彼の心に「自分には、社会を良くする力があるんだ」という、生涯の財産となるであろう自己効力感を刻み込んだのです。
家庭内でもできる
「貢献する喜び」の育て方
「社会貢献」と聞くと、少し難しく感じられるかもしれません。しかし、その第一歩は、ご家庭での日常の関わりの中にあります。大切なのは、お子さんの行動を「誰かの喜び」に繋げてあげることです。
・思いやりの心を育てる問いかけ:「それは、誰が喜ぶかな?」お子さんが絵を描いていたら、「上手だね!」に加えて、「その素敵な絵をプレゼントしたら、おばあちゃん、きっと喜ぶね!」と声をかけてみる。粘土で何かを作っていたら、「その作品で、誰かを笑顔にできるかもしれないね」と問いかける。この一言が、子どもの意識を自分から他者へと広げるきっかけになります。
・小さな「ありがとう」を演出する:お手伝いを頼むとき、「ママが助かるから、お願いできる?」と理由を伝える。そして、手伝ってくれた後には、「ありがとう!〇〇ちゃんが手伝ってくれたから、夕飯の準備が早くできたよ。本当に助かった!」と、具体的に感謝を伝えます。自分が家族というチームの役に立っているという実感は、自己肯定感と貢献意欲を育みます。
・「好き」を「GIVE」に変える:お菓子作りが好きな子なら、「お友達の誕生日に、一緒にクッキーを焼いてプレゼントしない?」と誘ってみる。ゲームが得意な子なら、「その攻略法を、まだクリアできていないお友達に教えてあげたら、すごく喜ぶんじゃない?」と提案してみる。「誰かの役に立てた!」という喜びは、お子さんの心の中に「自分は、世界を少しだけ良くする力を持っているんだ」という、揺るぎない自信を育てます。その自信は、まるでコンパスのように、お子さんが次に向かうべき道を示してくれます。








