児玉徹夫・アサヒロジ代表取締役社長 Photo:カーゴニュース
アサヒグループは2025年9月末、ランサムウェア攻撃を受け、ほぼすべてのシステムが機能障害に陥り、物流関連システムの機能も停止。通常方式による受注や出荷・配送が不可能になった。物流が完全に停止することも懸念された未曽有の事態に直面し、グループの物流機能会社であるアサヒロジは危機をどのようにして乗り越えたのか。同社の児玉徹夫社長に話を聞いた。【後編】(カーゴニュース編集部 吉野俊彦)
10月の出荷量は通常時の8割
協力会社の不安をどう解消したのか
――システム障害が起きた3日後には出荷再開にこぎつけ、流通サイドの理解と協力を得られたとはいえ、出荷量は相当落ち込んだのではないですか。
10月の出荷量は通常時の8割となりました。その時点で活用できる出荷能力を最も有効に活用できる業務フローを実施したことで、何とか8割を維持できました。
逆に言えば、供給力の2割が損なわれていたわけです。グループ内のほぼすべてのシステムが機能障害に陥り、当初はメールの受送信さえ不都合となりました。それでも不完全ながら出荷体制を維持できたのは、グループの力を結集して難局に立ち向かったからだと考えています。
その時点での対応が満点だったとは言えないでしょうが、その時にできる限りのことをやれたと思います。これはアサヒグループをご支援いただいている流通関係の皆様の大きなご支援と、従来から信頼関係を構築できていたからなのだと考えています。また、物流パートナー会社の皆様にも大変なご協力をいただいたことでこの危機を乗り越えられたと考えています。
――システム障害発生後は、物流パートナーである協力運送会社や協力作業会社の方々は相当不安になったのではないですか。
当社は相当の物量を動かしており、グループの貨物と外販を合わせ、全国に約80拠点を構えています。システム障害直後の段階は出荷対応を行う拠点を絞って運用していましたから、それ以外の拠点では一時的にモノが動かない状態になりました。これではパートナー会社の皆様も不安になってしまいます。







