晴海フラッグのマンション群と湾岸エリアの景観Photo:PIXTA

東京五輪の選手村として建設され、のちに居住用マンションに転用された晴海フラッグ。今でこそ美しい景観と住みやすさを兼ね備えた高級マンションとして名高いが、販売当初の評判は散々だった。「コロナや訴訟問題で呪われているとしか思えない」とまで言われた晴海フラッグを、10戸購入した投資家の目には何が見えていたのか。不動産のプロたちが語る、値上がりするマンションの条件とは?※本稿は、ジャーナリストの吉松こころ『強欲不動産 令和バブルの熱源に迫る』(文藝春秋)の一部を抜粋・編集したものです。

相場より安い販売価格でも
悪評が続いた晴海フラッグ

 晴海フラッグは、東京都中央区晴海5丁目の埋立地に建設された総戸数5600戸を超えるマンション群である。東京ドーム約4個分の敷地に、分譲19棟、賃貸4棟、その他商業施設の計24棟が建っている。東京湾やレインボーブリッジを一望でき、銀座までは2.5キロメートルという立地で、「東京都心に残された最後の一等地」と言われた。

 五輪期間中は約1万1000人の選手が滞在し、その後は分譲・賃貸されるため、東京都は「都民に残す五輪レガシー(遺産)」と謳っていた。

 しかしながら、販売が始まった2020年頃の評判は散々だった。

「あんな陸の孤島に誰が住むんだよ」
「すぐ隣がゴミの焼却施設でしょう。最悪の場所ですよ」
「オリンピック延期で入居も1年延期。販売時期にコロナまで来ちゃって呪われているとしか思えないよ」
「土地の値引きで近隣住民と訴訟中でしょう。イメージ悪過ぎ」

 著名な不動産評論家さえ私にそう言った。