「なんであの人が、出世したの?」
そう感じたことはないだろうか。多くの人は、「仕事で結果を出した人が出世する」と考える。しかし、現実はそう単純ではない
その答えを教えてくれるのが、書籍『会社から期待されている人の習慣115』(越川慎司著・ダイヤモンド社)だ。これまでに数多くの企業で「働き方」を分析・支援してきた著者が、815社・17万3000人を徹底調査して「同世代より出世が早い人たち」の意外な共通点を突き止めた。大規模な統計データに基づき、「評価される人の行動」を科学的に解き明かした一冊だ。今回は同書から、出世した人の52%が実践していた「旅先での習慣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

職場で「一目置かれている人」の52%が“旅行先”でやっていること・ベスト1Photo: Adobe Stock

旅行中は「完全に仕事を忘れる」が正解だと思っていないか

 せっかくの旅行なのだから、仕事のことは一切考えたくない。

 観光を楽しみ、写真を撮り、美味しいものを食べて、リフレッシュする。

 それはもちろん大切なことである。

 だからこそ、「旅先でまで仕事のことを考えるなんて嫌だ」と感じる人も多いだろう。

 しかし、出世が早い人たちは、旅先でも少しだけ視点が違う。

 815社17万人を分析し、職場で評価されている人たちの共通点を解析した書籍『会社から期待されている人の習慣115』では、次のように示されている。

 期待されている人たちの休暇を調べていたところ、52%の人が旅行中にもかかわらず、「仕事に活かせそうなこと」をメモした経験があることがわかりました。
 友人と一緒に写真を撮ったり、観光地で思い出の品を買ったり。そういった記録を残しつつ、仕事のための観察もしていたのです。


職場で「一目置かれている人」の52%が“旅行先”でやっていること・ベスト1
イラスト:カワバタユウタ
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 記録を残しつつ、仕事のための観察もしていたのだ。

 つまり出世した人ほど、旅を「休むだけの時間」にしていないのである。

期待されている人は「これは仕事に使えるか?」を見ている

 期待されている人たちは、旅先での景色を少し違う目で見ている。

 同書では、こんな声が紹介されている。

 ある小売業の部長に聞きました。すると、やはり彼も海外旅行中に現地のスーパーを訪れるというのです。
「陳列の仕方、値札のデザイン、レジの動線。仕事の観点で見ると刺激をもらってワクワクするんです」

――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 ただ見るのではない。

「これは自分の仕事に使えるか?」という問いを持って見ているのだ。

「旅の学び」を持ち帰って、共有する

 さらに重要なのは、旅から戻った後である。

 期待されている人たちのなかで、休暇後に「旅の学び」を同僚に共有する人の比率は一般社員の2.7倍だったのです。
「バルセロナの市場で見た接客が面白くて」「台湾の夜市の動線設計、うちの店舗にも使えそう」など、こうした話題を、何気ない雑談の中で自然に共有していました。

――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 旅は、ただの休暇ではない。

 視点を増やし、言葉を増やし、発想を増やす機会でもある。

 出世する人ほど、旅先で「学び」を拾っているのだ。

(本稿は、『会社から期待されている人の習慣115』の内容を引用して作成した記事です。書籍では「評価と信頼を得ている人たちの共通点」を多数紹介しています)