つまり今回のような制度変更は、ラウンジを真に必要とする頻度の高い旅行者や、航空会社にとって高い価値を持つ顧客に対して、より快適な空間を提供するための選別作業と言える。
利用者側の視点に立てば、これまでと同じ努力では同様の特典を維持できない。今後は、ただ単にマイルをためるだけではなく、航空会社をハッキリ選択し、どちらの経済圏とどのように付き合っていくかをより戦略的に考える必要があるだろう。ANAのSFC利用料金の判定期間は26年12月16日~27年12月15日であり、該当者には他のポイントプログラムをひっくるめて早めの見直しをおすすめしたい。
マイレージを貯めるのは
「修行の時代」から「生活の時代」へ
これまでのマイル修行は、短期間で飛行回数を積み上げる“イベント型”だった。しかしこれからは違う。カードでの決済を中心にANA、JALが提供するあらゆるサービスの利用を積み重ねることが評価される。つまり、「空を飛ぶ」から「生活をどこに預けるか」の“ゲーム型”へルールが変わったのだ。
もっとも、この流れに乗るかどうかは個人の価値観による。ANAやJALの経済圏に生活を寄せることで効率的に特典を得るか、あるいは特定の航空会社に縛られず、多様なエアラインを使い分けるか。後者を選べば、LCCや外資エアラインも含め、旅の自由度はむしろ広がる。
今般のANAやJALの制度改定は、単なるマイルの話だけではない気がする。ポイント好きの日本人と、それを狙った企業の囲い込み戦略が、さらに進化・加速しそうだ。「あなたの生活を、どの経済圏に寄せますか?」と問うているようでもある。
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