「努力しているのに、なぜか評価されない」
そんな経験はないだろうか。遅くまで働き、目の前の仕事もこなしている。それでも、小さい仕事ばかり任されてしまう人がいる。一方で、同じように働いていても、なぜか評価され、大きな仕事を任される人もいる。
その差は、努力の量ではない。「必要なのは、努力の向きを変えることです」と語るのは、815社・17万3000人の働き方改善を支援してきた専門家・越川慎司氏だ。同氏の著書『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』では、職場で評価される人たちの共通点が明らかにされている。この記事では同書から、評価された人の62%が実践していた「ある習慣」を紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

頑張っているのに「評価されない人」の“メールの特徴”・ワースト1Photo: Adobe Stock

「ちゃんと返そう」と思って、返信が遅くなっていないか

 メールはきちんと考えてから返すべき。中途半端な返信は失礼だ。そう思っている人ほど、返信が遅くなる。

 気づけば未返信のメールが溜まり、相手を待たせてしまう。

 しかし、この“丁寧さ”が、評価を下げる原因になっている。

 815社17万人の「働き方改善」を支援してきた専門家である越川慎司氏は、著書『会社から期待されている人の習慣115』で、職場での評価が高い人たちの共通点を次のように紹介している。

 期待されている人たちのメールを分析してみたところ、彼らの62%が、届いたメールに対して24時間以内に何かしらの返信をしているとわかりました。
「当たり前では」と思われるかもしれませんが、同じ調査に対する一般社員の結果は18%でした。
 また、彼らは一般社員に比べてメールを返すのが2.7倍早いこともわかりました。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より引用

 つまり、評価されている人ほど返信が早く、評価されていない人ほど「返信が遅い」のである。

評価される人は「完璧な返信」より「即反応」を優先する

 さらに越川氏は、次の事実も紹介している。

 期待されている人たちは全受信メールの35%以上を、受信して15分以内に返信しています。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より引用

 とはいえ彼らは、四六時中メールを見ているわけではない。

 メールの処理に明確な仕組みを持って対応しているのだ。

 越川氏の調査によると、彼らが徹底していた工夫は大きく以下の4つだという。

 ①優先度を瞬時に判断し、2分で返せるものは即レス
 ②時間がかかる案件は、まず「受領・確認中・返答は◯日まで」とだけ返す
 ③リモートワーク時は「24時間以内に一次返信」のポリシーを守る
 ④情報共有だけのメールには冒頭に「返信不要」と明記

――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より引用

 すぐに返せるなら、その場で返す。
 それが難しいなら、「いつ、ちゃんと返すか」を返す。

「一報」があるかどうかで、相手の印象は大きく変わるのだ。

「相手を待たせない人」が評価される

 期待されている人たちは、メール本文の書き方にも共通点があった。

 越川氏は同書で、このように紹介している。

 結論・根拠・依頼を5行以内でまとめ、読み手に余計な負担をかけないようにしていたのです。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より引用

 実際に越川氏が、あるIT企業のチーム全員にこのルールを徹底してもらったところ、平均返信時間が35%短縮し、催促メールは28%減少。さらに四半期後の調査で、頼れる人という評価が18%上昇したそうだ。

 メールは、うまく書くことよりも、すぐに返して“相手の仕事を止めない”ことが重要である。

 スピードは内容と同じくらい、信頼の指標になっているのだ。

(本稿は、『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の内容を引用して作成した記事です)