ついスマホを見始めたら何時間も経っていて、「私、一体何やってたんだろう……」と後悔することはありませんか。そんな「時間が消える日々」と決別する秘策が詰まった1冊が『脱スマホ術──「何もせず1日が終わった」がなくなる』です。著者の戸田大介さんは、500万DLを突破したアプリ「集中」の開発者。アプリ開発で得たデータやユーザーの声をもとに、無理なくスマホ時間を減らすコツをストーリー形式でわかりやすく解説しています。本稿では、発売を記念して、まえがきの一部を抜粋して紹介します。
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スマホ脱却に「明らかに効く」&「効かない」方法
スマホ時間を減らす方法は、すでに見つかっています。
また「一見よさそうだが実際には効かない」方法もわかっているので、あわせて一部紹介させてください。
・「スマホを見る代わりに運動する」作戦
・「21時以降はスマホを見ない」などのルール
・「スマホ時間を減らす」「SNSを見ない」などと誰かに宣言する
・動画アプリの自動再生機能をオフにする
・作業中のみ、通知をオフにする「集中モード」を設定する
・適切なレベルでアプリに利用制限の設定をかける
本書ではスマホ依存の裏側を明らかにしつつ、このような具体策や、それに関する落とし穴を紹介していきます。
……と言いたいところですが――いえ、そういった内容もしっかり含んではいるのですが――、それがこの本のすべてではありません。
まだ世の中が知らない、本当の問題
どうやらこのことはほとんど世に知られていないらしく、ほかの本や記事などできちんと扱われているのを見たことがないのですが、スマホ問題は前述のような「スマホ自体の対策」だけでは解決しません。
その背景にはひとつの重要な、けれども気づきにくい事実があります。
人が「スマホ時間を減らしたい」と言うときに実際に望んでいるのは大抵、単にスマホ時間を減らすというより、「その時間をもっと有意義なことに使う」ことです。
ですがそうしようとすると、現実には次のようなことが起きます。
(1)仕事帰りや休日に「やらなきゃ……」と思う
(2)しかしつい腰が重くなって、先延ばしにしてしまう
(3)なんとか机に向かえても、疲れのせいか集中力は長く続かない
(4)その結果、すぐにスマホを見始めてしまう
これもまた個人の性格などに関係なく、ほぼ誰にでも起きることなので、実際にスマホ時間を減らすためにはこうした問題も解決しなければなりません。
というか「先延ばし」「集中切れ」問題が解消すれば、何かに深く集中できるようになるので、その間は自然とスマホを見なくなります。
有意義な時間を増やすと、勝手にスマホ時間は減っていくのですね。
「そうは言っても、なんだか複雑で大変そうだな……」
このことを知って、そう感じられた方もいるかもしれません。
ですがその解決に、それほど時間はかかりません。
それらの問題を一気に解決する、シンプルな方法があるためです。
個人的にうまくいったやり方、のようなものでなく、ものすごく多くの方々に「明らかに効果があった」方法が。
500万人のリアルに基づいて
筆者は、仕事や勉強に集中するためのアプリを開発しています。
最初のころ、筆者は人の行動のしくみについての理解が浅すぎて、「ダラダラとスマホを見ずに机に向かいたい」とアプリを使ってくれた方の期待にほとんど応えられませんでした。
しかしたくさんの方々にリアルなお話を聞かせてもらい、膨大な行動データを分析しながら、すこしずつ人間心理や行動について理解していくにつれて、ユーザーの方々の行動は目に見えて変わっていきました(何千時間も勉強時間をつくり、本当に司法試験に合格された方もいます)。
この本に登場する知識はどれもそうした試行錯誤の中で見つかったもので、アプリを使ってくれた500万人の方々のリアルに基づいたものです。
次々に問題があらわれる現実に合わせ、それらをストーリー形式でまとめました。
筆者はアプリ『集中』を作って、仕事や勉強に熱心に励み、「自分に負けないように」と努力されている方が大勢いらっしゃることを、身をもって知りました。
お話を伺っているうちに、人に見えないところで努力されている姿が目に浮かんで、つい心動かされてしまうこともありました。
そんな前向きな方々の努力が、どうか実を結んでほしいと思います。
微力ではありますが、本書がその一助となれることを、心から願っています。
※本記事は、『脱スマホ術──「何もせず1日が終わった」がなくなる』を抜粋、再編集したものです。
戸田大介(とだ・だいすけ)
山形県出身。新卒で電通アイソバー(現・電通デジタル)に入社。データアナリストとして勤務したのち、bondavi株式会社を創業。データと行動科学の知見をもとに、人の前向きな行動を引き出すアプリの開発に取りくむ。全アプリを広告なし・無償で提供し、ユーザー任意の寄付により運営している。『継続する技術』『集中』は国内有数のヒットとなり、累計ダウンロード数は1000万を超える。著書『脱スマホ術』『継続する技術』。








