まず性年代やライフステージとしては、若年層の割合が高く、単身者や子どものいない世帯が主流で、子どものいる夫婦世帯は25%前後に留まります。

 職業は会社員(一般職)が半数弱で役員・管理職はやや少なく、派遣・契約社員やパート・アルバイトがやや多いようです。

 趣味の傾向も、上位20項目での支持率や順位は、ほぼ同じ水準になっています。

 住みたい街ランキングで上位にあがっている街は、前述したような重視ポイントが評価された結果、少なくとも来街者のプロファイルを見る限り、かなり“同質性”の高いエリアとなっているようです。

埼玉県のライバル都市
浦和と大宮を比較してみた

 みなとみらいや馬車道など横浜駅周辺の新興市街地は、住みたい街と住みごこちのいい街の両方のランキングで上位にあがっていて、人気度と生活利便性のバランスがとれている街、という印象です。

 一方で、住みたい街と住みごこちのいい街とで評価が逆転するようなケースもあるようです。例えば、浦和と大宮の例です。

 住みたい街で4位の大宮は、住みごこちでは433位に留まるのに対して、浦和は住みたい街で8位と大宮よりも下位ながら、住みごこちで44位に入っています。

 両エリアはもともと埼玉の中心部にあって、大宮は商業・交通の中心地、浦和は行政機関や学校が集中する文教都市として発展してきた歴史があるので、街のなりたちや性格が異なっていることは想像できますが、住みごこちランキングでここまでのギャップが生じるのは少し意外な感じがします。

 住みごこちの評価の差異、ということなので、ここでは日中の来街者ではなく、深夜2時台の滞在者をそのエリアの“居住者”とみなして、プロファイル特性を比較してみることにしましょう(図9)。

図9 浦和・大宮エリア:居住者特性(2024年7月~2025年6月、平日・2時台)同書より転載 拡大画像表示

浦和民の方が高所得で
趣味も充実している?

 まず性年代別に見ると、浦和の方が中高年層、大宮の方は若年層が主体で、男性は60代以降・女性は30代以降で浦和の方が大宮を上回ります。ライフステージとしては、学生を含む単身者はいずれも20%強と同じ水準ですが、子どものいる夫婦世帯は浦和が大宮の2倍近い構成比となっています。

 職業を見ると、会社員(一般職、役員・管理職とも)や専業主婦(夫)で浦和が大宮より高くパート・アルバイト、自営業等で大宮が浦和より高い、という結果になっています。

 世帯年収では、400万~800万円未満のいわゆる中所得者層が浦和よりも大宮の方が10%以上高く、年収800万円以上の高所得層では浦和が大宮を上回る、という構図が見えます。

 趣味の領域では、浦和での上位20項目について見るとテレビ、読書・雑誌、温泉、スポーツ観戦のほか株・マネーや海外旅行、観劇などで大宮よりも支持率が高くなっており、全体的に浦和の方が経済的に余裕のあるファミリー世帯、という印象です。

 同じさいたま市内で距離的にも近い2つの街ですが、住環境や家賃相場から子育て世代以降のミドル層を中心に定住化が進んだ浦和と、若年層を中心にショッピングなど繁華街として発展してきた大宮の差異が、わかりやすく読み取れるケースだと思います。