なお、海外での学生獲得において特に給与面での日本企業の競合は、「外資系企業の現地採用」になります。日本国内における外資系企業との給与待遇における競争には勝ち目がありませんが、アジア学生の採用でなら勝ち目が十分ある。ここに、弊社は目を付けてきました。
今が、世界のトップ人材を獲得する大チャンス
ここまで、海外に直接採用しに行くケースを紹介してきましたが、弊社では外国人採用に関して、当初は国内にいる外国人留学生の採用支援からスタートしました。日本企業が国内にいる留学生の採用に乗り出したのは、この4〜5年の新たなトレンドであり、国籍問わず優秀な人材を獲得したいという思いの表れです。
しかし、来日している外国人留学生の数は、せいぜい約14万人。この中で就職活動を行うのは2万人以下です。実際に内定を取り、就労ビザを得られる人数は大学生・大学院生合わせて、たったの年間6671名(平成23年度法務省データ)。日本人就活生約50万人に対して、1%強に過ぎないことになります。
世界を見渡せば、大学生・大学院生は2億人近くいるのです。本気でトップ人材を獲得するつもりなら、海外に出るべきです。しかし、今のガラパゴス的採用慣習下では、彼らを採用できたとしても、定着させることは困難です。どのような人事制度やシステムの下で、どのような採用活動を行うのがベストなのかについては、別の回で詳しく触れたいと思います。
負けるな日本人学生!そのために、まずは企業が変わるべき
前回、日本人学生が、世界のトップ学生と比べて「専門性(理系学生除く)」や「職務経験」、「キャリアビジョンの確立」などで劣ることを述べました。
それは、なぜでしょうか。