「待望の復活」だったはずが
冷ややかな反応を受けた「2代目NSX」
2代目「NSX」 写真出典:本田技研工業(ホンダ)拡大画像表示
最後に紹介するのは、2シーターのスポーツカー「NSX(2代目)」です。
バブル真っ只中の1990年9月に、市場に送り出された初代NSXは、F1で圧倒的な強さを誇ったホンダが作ったスーパーカーとして世界中のスポーツカーファンから支持を集めました。
初代NSXは、ターボなしで280馬力(PS)を発揮する「3L V6 VTEC」エンジンをミッドシップに搭載。ボディパネルだけでなく構造部材に至るまで、全てアルミ素材を使用した「オールアルミモノコックボディ」も採用し、大幅な軽量化を実現しました。
それに加えて、サーキット走行を前提としたハイパフォーマンスモデル「NSX-R(タイプR)」も設定し、当時のスポーツカーファンにとって憧れの存在であり続けたのです。排ガス規制への対応の難しさから2005年を持って生産が終了しましたが、その後も復活を望む声が絶えませんでした。
そんなNSXは、2012年に開催された北米国際自動車ショーで新たなコンセプトモデルが公開され、再び市販化される計画が明らかになりました。これを受け、多くのスポーツカーファンが復活を喜びました。
ところが、2016年8月に日本で2代目NSXが発売されると、期待とは裏腹に、世間の評価は冷ややかなものとなりました。
「初代のような美しさが感じられない」
「インテリアがチープ」
「価格はイタリアのスーパーカー並なのにどうも安っぽい」
2代目「NSX」のハンドル周り 写真出典:本田技研工業(ホンダ)拡大画像表示
というのも、2代目NSXのデビュー時の価格設定は税込2420万円。エンジンと3基のモーターで駆動する「SPORT HYBRID SH-AWD」をはじめとする機能を搭載していましたが、販売は振るわず。2022年10月に販売が終了しました。
当時の評価はお世辞にも高いとは言えなかった2代目NSXですが、中古車サイトを見てみると、流通している中古車のほとんどが新車時の価格よりも高値で販売されています。中には4000万円近い値段が付いているものもあります。
「高くても買いたい」というコアなスポーツカーファンが存在することや、市場の流通量が極めて限られており、希少性が高いことなどからプレミア相場になっているものと思われます。
筆者の見立てでは、現時点ではあくまで「珍しいこと」が高値で取引されている要因ですが、先述した3モーターハイブリッドシステムの完成度も高く、今後、走行性能が再評価される可能性もあります。
今回はホンダ車に限定して紹介しましたが、もちろん他メーカーにも、生産終了後に中古車価格が高まったり、多くのファンを獲得したりしたモデルはあります。
本連載では今後も、生産終了後に人気が出た“大逆転モデル”を取り上げていきます。







