1ついえるのは、孤独を恐れ、不安でビクビクしていると、好きな生き方ができないことです。
高齢になっても自分のお金は
自分の幸せのために使おう
たとえば、ある程度、財産のある高齢の男性が妻に先立たれたあと、身の回りの世話をしてくれる女性が現れて、その人と結婚したいと言ったら、彼の子供はほぼまちがいなく反対するでしょう。父親の財産を、その女性に取られたくないと思うからです。
でも、その財産は彼がつくったものである以上、自分自身の幸せのために使うべきであって、子供のために残すものではないと私は思います。ところが、この場合、多くの人はそこで結婚をあきらめてしまいます。
たとえ、その女性が財産目当てであったとしても、相手が亡くなるまでに離婚されないようにしなければ、遺産を手にすることはできません。
そして、相手の介護をしないことは、正当な離婚理由になりえます。つまり、その女性の思惑がどうであろうと、結婚すれば、彼はその女性に大事にしてもらえるし、孤独でもなくなるのです。
それなのに、子供の反発を恐れて結婚をあきらめるというのは、まったくもってバカバカしいことだと言わざるをえません。子供に嫌われて孤独になるのを恐れて、よけい孤独に陥っているのです。
『老いの品格 品よく、賢く、おもしろく』(和田秀樹、PHP研究所)
一生懸命築いてきた財産があるのに、それを活かせないどころか、それがあるためにかえって不幸になっています。私はこれを、「金持ちパラドックス」と呼んでいます。
欧米のお金持ちなら、自分のお金をあてにしてくる子供に頼ろうとするよりは、むしろそのお金を活かして、自分が選んだパートナーとともに自分自身の幸せを追求することを選ぶでしょう。そのほうがよほど健全だと私は思います。
「孤独を楽しむ」かどうかはともかくとしても、孤独感や不安感に襲われることからはラクになったほうがいいし、それによって人生の幸福度が上がることは確かです。







