次に、入社直後の面談を制度化してみましょう。定着支援の観点から有効です。入社1週間後、1カ月後、3カ月後に、人事または直属の上司以外の担当者が短時間でも面談する。「入社前に聞いていた仕事内容と違うと感じる点はありますか」「上司や先輩に聞きにくいことはありますか」などと、具体的に聞くことが大切です。

 上司側の教育も欠かせません。新入社員への最初の接し方は、定着に直結するマネジメント課題です。「なぜこの仕事をするのか」「どこまでできればよいのか」「分からないときは誰に聞けばよいのか」を伝えずに、結果だけを求めると、新入社員は心が折れてしまいます。

退職代行や早すぎる離職は
会社へのメッセージ?

 退職代行や早期離職は、企業にとってショックの大きい出来事です。採用コストもかかっていますし、現場の負担も増えます。「せめてひとこと相談してほしかった」と感じて当たり前です。

 しかし、そこで終わらせてはいけません。なぜ本人は直接言えなかったのか。入社前に何を期待していたのか。入社後、どの場面で期待が崩れたのか。誰かが早い段階で気づけなかったのか。こうした問いを立てないと、次の離職を防ぐことはできません。

「最近の若者はすぐ辞める」と嘆く前に、「この会社は、入社直後の不安を受け止める設計になっているか」と見直してみる。退職代行をも使う時代の若手定着は、そこから始まるのではないでしょうか。

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