目指すべきは「指名」です。「この論点なら、この人(この会社)の説明が参考になる」とAIがユーザーに紹介してくれる。あるいはユーザーが最初から「○○さんの見解を教えて」と聞く。この構図に入れた人だけが、次の時代の勝者になるのです。

「ハイコンテクスト」な文章は容赦なく無視される

 ではAIに引用されるには何が必要か。最初の条件は、背景や文脈を読みとらなければ理解できない「ハイコンテクストな文章を捨てることです。

 日本語は主語が省略され、「これ」「それ」「あれ」のような指示語が多くても、人間同士であれば文脈で補完できます。共通の背景を持つ同僚なら「例の件ですが……」だけで通じます。

 しかしAIや検索システムにとって、このあいまいさは誤解の原因です。結果、ハイコンテクストな文章は要約や引用の候補から外されてしまいます。AIに無視される文章の特徴は3つです。

-----------------------箇条書き-----------------------
・指示語の多用(「これ」「それ」「例の件」など)
・主語の省略(誰の話かを書かず、読み手の推察に任せる)
・結論が最後まで出てこない(「起承転結」で引っ張りすぎる)
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 特に最後の「結論が最後まで出てこない」は、日本の伝統的な文章作法と真っ向からぶつかります。しかしAIにとって"結論が最後にしか出てこない文章"は、処理コストが高い「悪文」になりかねないのです。

「PREP法」で書き、用語をその場で定義する

 AIが扱いやすいのは、論理構造が明確な文章です。私が推奨するのは、ビジネス文書でおなじみのPREP法。

-----------------------箇条書き-----------------------
P(Point/結論):まず「答え」を言う
R(Reason/理由):「なぜなら」と続ける
E(Example/具体例):「たとえば」と証拠を出す
P(Point/結論):「だからこうだ」と納める
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 ミステリー小説なら犯人を最後まで隠しますが、これからの発信ではダメ。最初に犯人を言ってから動機を説明する。これがAI(そして人間の読み手)に対する正しい作法です。