「自分の家庭は守らないくせに」
妻が心底愛想を尽かす
啓人さんは当初、ホテルの入退室を記録した映像と日時入りの連続写真を突き付けられても「昔からの女友達で悩みを聞いてもらっていただけだ」と、事実関係を否定しましたが、橘涼子との出会いについて追及するとその場しのぎの矛盾点だらけの説明を繰り返しました。橘涼子は既婚者であることなどの調べがついていることを伝えると、啓人さんは観念して不貞を認めました。
啓人さんが橘涼子の家庭を守ろうとした姿勢に、知佐さんは「自分の家庭は守らないくせに」と心底愛想が尽きたそうです。
啓人さんとの財産分与については、知佐さん側の収入による形成割合や家庭への貢献度などを踏まえ、単純な折半ではなく、知佐さん側に一定程度配慮した形で協議が進められました。また、啓人さんによる婚姻財産からの不適切な支出も、交渉材料の一つになりました。
約半年の協議を経て、親権は知佐さんが取得し、財産分与も知佐さんに有利な形で決着しました。
離婚成立から数週間ほどして、知佐さんから1通のメッセージが届きました。
「先日、子どもと二人で公園に行きました。久しぶりに、心から笑えました」
私は、その文章を読みながら、4月の夕方、震えていた知佐さんの手を思い出していました。
「大好き」
たった3文字で、10年分の時間が壊れたのです。
でも、壊れた先にしか見えない景色もあります。
もし今、「何かおかしい」そう感じているなら。酒量の変化、急な外出、スマホを手放さなくなった、説明できない出費。それは「気のせい」ではないのかもしれません。
そして「気のせいだと思いたい」、そう思っている時点で、本当はもう気付いているのかもしれません。
感情的に問い詰める前に、まずメッセージや画像などの証拠を確保してください。
問い詰めた瞬間に相手は痕跡を消します。証拠がなければ、慰謝料請求も財産分与交渉も不利になる可能性があります。
一人で抱え込まないでください。
私たち探偵は、あなたが前を向いて歩き出すための「真実」を、一緒に取りに行くためにいます。
「依頼者の新しい人生を共に築く探偵」。点と点が線になる探偵トークでした。
※本稿は実際の事例に基づいて構成していますが、プライバシー保護のため個人名は全て仮名とし、一部を脚色しています。







